17/02/02 20:07:30.79 ZBDgMmwc.net
中学生でもわかるスクリーニング効果
スクリーニング検査のあるなしで癌の罹患者数がどう変化するか、簡単なモデルで説明します。
癌の有病期間(検査があってから通常の意味で臨床化するまでの期間)は一律4年、
スクリーニング検査の期間は1年とします。
①癌の罹患者数に年次変化がない場合
検査なしの罹患者数 1 1 1 1 1 1 1 1 1 ……
検査ありの罹患者数 1 1 1 5 1 1 1 1 1 ……
↑
この年から検査を開始し毎年継続
この場合1回目の検査では5人(その年の罹患者1人+1人×4年の潜在患者)の癌保有者が見つかり、
2回目以降の検査では毎年1人の癌保有者が継続して見つかることになります。次に…
②癌の罹患者数に年次変化がある場合
検査なしの罹患者数 1 1 1 1 2 3 4 5 6 ……
検査ありの罹患者数 1 1 1 15 6 7 8 9 10 ……
↑
この年から検査を開始し毎年継続
この場合は1回目の検査ではその年の罹患者1人と向こう4年間分の潜在患者、すなわち15人の癌保有者が見つかり、
2回目以降の検査ではその時点からみて4年後に発症する癌保有者(6人、7人、…)が各年で見つかることになります。
福島県で行われている甲状腺癌検査は①ではなく②のケースに該当し、
14人(15人-1人)が検査による前倒し効果(スクリーニング効果)であり、
初回にスクリーニング検査をしたからといって2回目以降の癌発見数が1や0にはならないことがわかると思います。