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報告書により、世界はようやく正気に戻り、人体に害を与えないことに無駄な時間を費やすのをやめ、
実際に悪影響を及ぼす問題、そして本当に注意を必要とする人々に目を向けるようになるかもしれない。
例えば津波によって引き起こされたインフラや経済への打撃、あるいは福島周辺の真のホットスポットの
除染。さらには、人体に影響を与えない程度の放射線量しか浴びていないのに、被曝の恐怖に怯えて
暮らし、まさにそうした不安に心身をさいなまれている何万人という日本人をケアするといったことだ。
また、日本政府においては真剣に原発再稼働の準備を始めたり、国際原子力機関(IAEA)や米国政府
からの改善案に耳を傾けることだ。
この報告書によって、低線量の被曝が個人と大規模な集団の健康に及ぼす影響について言えること、
言えないことがはっきりするだろう。
自然放射線量が2.5ミリSv(250 ミリrem)から3.5ミリSv(350 ミリrem)に上昇しても、発がん率は
上昇せず、認識できるような公衆衛生上の影響は何も起きない。同じように、自然放射線量が2.5ミリSv
(250 ミリrem)から1ミリSv( 100 ミリrem)に低下しても発がん率は低下せず、公衆衛生上の問題に
一切影響を与えない。
重要なのは、通常の議論は短期間(一度)に強烈な放射線に被曝することを想定しており、同じ量を
1年といった長い期間をかけて被曝した場合、影響はさらに小さくなることだ。つまり毎月0.1Sv(10 rem)
を被曝すれば影響はあるかもしれないが、年間で同じ0.1Svを受けた場合は、慢性にせよ、急性にせよ
認識できるような影響は一切ない。
さらにUNSCEARは、一昨年の福島の原発事故による識別可能な人体への影響はなかったとしている。
「影響無し」としているのだ。
2013年1月13日 Forbes.com
URLリンク(www.nikkei.com)
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