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"どうなる東京" 全てのパターンで「東京23区の大半が震度6強以上」になる予測…首都直下地震
首都直下地震の想定見直しを進めてきた文部科学省の研究チームは30日、東京湾北部で
マグニチュード(M)7.3の「東京湾北部地震」が発生した場合の揺れの強さを試算した新たな
震度分布図を公表した。東京都区部~千葉市周辺にかけての震源域のうち、県境の東京湾岸で
地震が発生したと仮定した場合、東京都江戸川区、江東区、品川区、大田区、川崎市など広範囲で
震度7の揺れが予想された。国は今後、「最大震度7」を念頭に首都圏の被害想定や防災対策を
見直す方針。首都圏の各自治体にも見直しが迫られる。
東京大地震研究所を主体とするチームは、首都圏296カ所に新設した地震計で地下構造を調査。
その結果、地震を起こすプレート境界が、国の中央防災会議の想定より5~10キロ浅い
ことが分かった。
この結果を基に、東京湾北部に東西約63キロ、南北約31キロの震源域を設定。
この中で、地震が始まる場所を(1)東京・千葉県境付近(2)千葉市周辺(3)東京23区西部の
3パターンで震度分布を試算した。
震度7の領域が最も広くなったのは、中央防災会議と同じ(1)の場合で、横浜市や東京・多摩
地域東部などでは従来の震度6弱が6強になった。
(2)の場合でも、東京都の隅田川河口付近が震度7、(3)の場合には、隅田川河口付近に加えて
川崎市なども震度7となった。今回の想定見直しにより、従来は最大震度6弱だった東京23区
西側を含め、23区の大半が3パターンすべてで震度6強以上と予想された。
チームの纐纈(こうけつ)一起東京大教授(応用地震学)は30日記者会見し、「多くの仮定に
基づく試算なので、条件を変えると震度分布も大きく変わる」と強調。「試算の精度が甘い」ことを
理由に、震度別の自治体名などは公表しなかった。
今回想定した「東京湾北部地震」は、過去に発生したことが確認されていない。ただし国の
地震調査委員会は、1885~2004年に首都圏で起きた五つの地震の発生頻度から
「首都直下地震は30年以内に70%の確率で起きる」としている。(抜粋)
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