16/11/16 23:56:50.31 YlCfEnFP.net
■メディアに思い込みも
今回の大統領選では、世論調査の問題とは別に、受け止め側の思い込みの問題も指摘されている。
選挙の直前、トランプ氏が勝つ可能性を30%前後に設定していた538に対し、「注目を集めるため、わざと高くしている」などと批判が出ていた。
538は4年前、世論調査がより小差だったが、オバマ氏の再選確率を90%以上と予測していたためだ。
これに対し、同サイトを率いるネイト・シルバー氏は一貫して「今年の大統領選は変動要素が多い」と主張。
主な理由に、投票行動を決めていない有権者が多いことや、世論調査が4年前と比べて不安定であること、トランプ氏の支持者が重要州に固まっていることを列挙。
全米の得票率と違う結果になる可能性をいち早く指摘していた。
実際、出口調査によると、投票行動を最終盤で決めた人たちの多くはトランプ氏に投じており、「不安定さ」が裏付けられた。
538は過去2回の大統領選で、ほぼ全州で結果の予測を的中させて有名になった。
だが今回は、少なくとも4州で最終予測と選挙結果が異なった。シルバー氏も選挙前から「08年と12年は世論調査が極めて安定していた。
今年はいずれかの州を外す可能性が高い」と語っており、むしろ、過去2回の方が特異な選挙だったと強調していた。
また、シルバー氏は、確率論のとらえ方についても言及。
「15%の確率で勝つ可能性」と言われると低いと感じるが、「ロシアンルーレットで、実弾に当たる可能性」との表現で、直感で考えるよりも高い可能性があることを訴えていた。
それでも、多くのメディアや有権者は、クリントン氏有利とみていた。
シルバー氏は11日、サイトに掲載された記事で「世論調査の問題よりも、『クリントン氏が勝つだろう』という、思い込みの問題だったのではないか」と指摘。
世論調査が大きく外れたのではなく、確率を見誤った人が多かったのではないかとの考えを示した。(ニューヨーク=中井大助)