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第6回ヒラリーの憂鬱とクリントニズムの危機
TEXT BY JUNICHI IKEDA 2016.05.20 FRI 17:00
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それでも終わらない混戦
このサンダースの粘りを受けて、中道左派のヒラリーはより左寄りの政策の主張を余儀なくされている。そし
て、このヒラリーの左旋回こそが、サンダースが最後まで予備選を闘いぬくと公言する理由でもある。だから、
もはやサンダースからすれば、勝っても負けても程度の差こそあれ、目的は達成される。アウトサイダーが、
本選ではなく予備選に参戦した意義は確かにあったのだ。
実はカリフォルニアまで戦ったとしても、それがよくて善戦で終わるであろうことは、サンダースの支持者た
ちもそろそろ気づいている。
となると、サンダースの選挙戦とは、予備選という舞台を利用した社会活動そのものであったことになる。
選挙キャンペーンと一般的な社会活動との違いが判然としなくなる状況が、サンダース以後は常態化す
るのかもしれない。それは、彼の支持者たちがウェブを活用したつながりを起点にしたグラスルーツのもの
であり、その多くが若年層であることから、ウェブを通じた緩やかな信条の共有体として立ち上がっている
からでもある。この点は、前回扱ったトランピズムのように、テレビとツイッターを使った放送的な有名性
の増幅装置とは異なっている。