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■ 日本における 英語帝国主義 ― 英語帝国主義と 外国語教育 / 群馬大学社会情報学部研究論集 第 21 巻 53-72 頁 2014
情報革命を経た21 世紀の今日, アメ リカは核兵器を中核とする軍事力 基軸通貨ドルの保持と並んで,コンピュータ言語及び 共通 言語として
の英語使用を三つの柱として, 「 新世界 秩序 」 (New WorldOder) の確立を画策している 。 E.W. サイードは『文化と帝国主義 』の中で この
「新世界秩序」に触れ次のように説明している。「冷戦の終結後,アメリカ政府によって提唱された <新世界秩序>、そのレトリックの多く がー
そのふんぷんたる自己賛美,そのこれみよがしの勝利宣言,その大仰な責任感ととともにー,すでにコンラッドの描くホルロイドの言葉に先取りされ
ているのかもしれない」とする。
コンラッドの『ノストローモ』のなか のホルロイドの言葉は次の通り。「われ われはすべてのものを(中略)そこにあるすべての産業,貿易,法律,
ジャーナリズム,芸術,政治を支配するでしょう。」 21世紀の政治経済さらに文化を論ずる場合,アメリカの「新世界秩序」 建設に対するサイードの
警鐘に無自覚であるのはあまりにも稚拙 な態度といえるだろう。