18/12/10 10:34:55.74 +69zUomU.net
>>179
フランスでは革命後の1830年、当時新興勢力だった資本家(ブルジョワジー)に支え
られてオルレアン公ルイ・フィリップが国王に即位し、王政が復活(七月王政)したが、
そのもとでは資本家の利益が国策となった反面、一般の人々の生活が顧みられるこ
とはなかった。社会学の元祖とも呼ばれる当時の政治哲学者アレクシ・ド・トクヴィルは、
「ブルジョワジーの王」のもとで国家が「株主に利潤を配当する産業会社」に等しくなっ
たと指摘している。
「…彼ら(ブルジョワジー)はあらゆる地位につき、その地位の数を増やし、自分の営む
産業によって生きるだけではなく、それとほとんど同じ程度に、国庫に寄生するのを常
とするようになった。…彼らのそれぞれが国事のことに思いをめぐらすとすれば、それは
彼らがその私的な利益のために国事を利用したいと考えた時だけだという有様なのだ」
出典:『フランス二月革命の日々』pp.18-19.
結局、ルイ・フィリップは1848年、都市住民や農民の幅広い抵抗によって退位せざる
を得なくなった(二月革命)が、親ビジネス派としてのマクロン改革が右派と左派の垣根
を超えたイエローベストのデモを引き起こしたことは、これを想起させる。