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西太后ニセ詔書まで持ち出す中国の尖閣領有根拠 「史実を世界に発信する会」茂木弘道
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この詔書なるものは、偽造されたニセモノであることが明らかとなっている。
まず、1893年といえば魚釣島、黄尾嶼(久場島)には古賀辰四郎が上陸して開拓に着手してから
10年近くたっており、ここに見知らぬ中国人が上陸してくればすぐにわかるはずである。
そのようなことはどこにも記録されていないし、伝えられてもいない。また、赤尾嶼は草一本生えない岩山
なのに薬草取りをしたとは、ウソ話作りも杜撰である。三島に海扶桑なる薬草が生えていたことはない。
そもそもこの詔書は10月と書かれているだけで日付がない。詔書には必ず日付があるし、又玉璽も
本物とは異なっている。決定的なのは、盛宣懐を「太常寺正卿」としているのであるが、光緒19年当時
その役職には就いていないことが明らかとなっていることだ。ウソにぼろが出てしまったということだ。
領地を与えるという重用事なのに当時の清の公文書のどこにもでていない、という事を見ても全くの
作り事であることがよくわかる。
こんな子供っぽいウソを中国政府は領有権の根拠として正式に主張している。
しかし、これを馬鹿にしているだけでは済まない。アメリカ議会調査局報告書ではこれを「無意味」と
一掃するのではなく、一つの根拠として列記している。田中上奏文というニセ文書が実に大きな害を
日本に与えた事例を思い起こすべきである。ニセ詔書であることを内外に徹底的にPRしていくべきである。