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スターリンとモンゴル 1931‐1946 (東北アジア研究専書)
寺山 恭輔 (著) 出版社: みすず書房 (2017/4/8)
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内容紹介
ロシアと中国に挟まれたモンゴルは、その歴史を通じて両国と深い関係を有してきた。
17世紀には清朝の版図に組み入れられたが、1911年の辛亥革命で清朝が崩壊する
と独立を宣言した。一方ロシアは、19世紀後半から徐々にモンゴルへの進出を始め、
革命と内戦を経てソ連時代に入るとさらに関与を深めていった。
影響力の大きさは、ソ連国内の政治的傾向がモンゴルに並行的に現れることに看取さ
れる。しかし当初の左派路線は、1932年にモンゴルで大規模反乱が発生すると、スター
リン自身によって否定されるに至る。親ソ政権の崩壊を防ぐためである。さらにその背景
には、満洲事変の勃発と満洲国建国に対する危機意識があった。以後、モンゴルは満洲
国に対する防波堤と位置づけられ、道路、河川、鉄道の整備によって有事への備えが行
われてゆく。1939年のノモンハン事件におけるソ連側の勝因は、この10年がかりの準備
の成果とみなしていいだろう。そして1945年、終戦前の交渉でスターリンが英米中に独立
を認めさせたモンゴルは、ソ連とともに対日戦に参戦。満洲国の崩壊に貢献し、戦後の国民
投票で独立を果たした。
2017/5/27付
スターリンとモンゴル 寺山恭輔著
URLリンク(www.nikkei.com)
1911年に独立を宣言したモンゴルが、国際的に独立国としての地位を確立したのは45年だった。
反対していた中国が最終的に認めた背景には、ソ連の最高指導者として中国との間に緩衝地帯を設けようとしたスターリ…