16/03/25 10:05:58.25 NxwAJNGK.net
2はブアマンがブラッティのテーマをぶっ壊したところに面白さがある。
ブアマンがあくまでもキリスト教徒としての神と悪魔の対立にこだわって
いるのに対し、2は、THE HERETICという原題どおりキリスト教に対する
異端がテーマになっていて、まじないで病を治す女祈祷師やアフリカで
イナゴの群れを追い払う能力を持つ少年などが異端者として登場する。
ラモント神父にとってはキリスト教という一神教こそが正統な神であり、
祈祷師や超能力者などは異端者なのである。同様に接触することで自閉症
の患者を治癒させる能力を持つリーガンも、ラモント神父からみれば異端者
なのであり、悪魔のしもべなのだ。
では彼ら異端者を何故悪魔は滅ぼそうとするのか?
彼らの能力が人間社会にとっては有益だからである。
そしてキリスト教が異端を認めないのも、同じく他の宗教は悪だと規定
して彼らを滅ぼし、一神教として人間を支配する為なのだ。
キリストが人の世に悪魔を遣わして、人間がより有能な種となる芽を
摘ませているのであり、悪魔は災厄を振り撒くことで、そうとは知らずに
結果的にキリストに利用されているのである。
そしてラストは、リーガンを絞め殺そうとして敗北するのはラモント神父の
方であり、異端者であるリーガンの勝利によって終わる。
科学の進歩によって人が神に近づくのを阻むために、宗教戦争の激化を煽る
のは一心教同士であり、それぞれにとって敵対する宗教は悪魔である。
果てなき争いによる進化の停滞から逃れるには異端者として道を開いていく他ない。
リーガンやコクモの存在は人類の未来にとっての希望なのである。
ブラッティが納得しない所以である。