16/02/16 20:14:16.07 LzcX3E9A.net
母子家庭で育ったせがれが「父親は誰?」と尋ねた時、わざわざ操を汚した事を臭わす必要はない。
ママンの証言を聞いたくさくさは、きっと自分が孤児だと感じたに違いない。
同時に、信じがたい現実を知ったショックから、解釈をゆがめてママンの貞操を疑い始めたのだろう。
そんな想像から生まれた言葉が“売女”だとすれば、ママンへの悪意はない事がうかがえる。
片親というより所すら失った事で、くさくさにとって不安は“耐え難い孤独”に変わる。
それは、家族から完全に切り離された事で自分が“不要な存在”と感じる様になるからだ。
くさくさにとってのママンは、そんな絶望を慰めてくれる人である。
しかし、くさくさにとってママンも他人であり、不安は本当の家族が見付かるまで消える事はない。
しかも、くさくさを見付けたママンすら「誰の子か分からない。」のだから手の打ち様がない。
その告白を受けた日から、くさくさは自分の絶望を慰めてくれるママンの様な他人に執着をし始める。