技術的特異点/シンギュラリティ193【技術・AI】at FUTURE
技術的特異点/シンギュラリティ193【技術・AI】 - 暇つぶし2ch738:ニ、すえたにおいが鼻を突いた。窓にはカーテンが引かれ、昼でも薄暗い。 湿気でむっとした部屋には、おびただしい数のビニール袋が並んでいた。 中にはミネラルウオーターの空ボトル、コーヒー牛乳や乳酸菌飲料の紙パック、パンの包装ビニール…。 大量のごみに囲まれるように、ケンさんはいた。 上下の服はぼろぼろに破れ、風呂に入らないため黒ずんだ肌がところどころ露出していた。 兄弟3人を複数の人が支えながら廊下を歩き、階段を下りて車に乗り込むと、 そのまま本島中部の精神医療機関へ。 受診後、ケンさんは統合失調症の疑いがあると診断され、医療保護入院となった。 長男のオサムさんは、やせ細ったケンさんを抱えながら「離せ」という弱々しい声を聞いた。 その体の軽さにも驚いた。「骨をつかんでいるみたいだった」。 病院の計測で、身長160センチ弱のケンさんの体重は38キロまで落ちていたと分かった。 「優秀な弟だったんだ。なぜこうなったのか…」。オサムさんは力なく首を振った。




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