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グラミン銀が日本進出へ バングラで貧困層向け融資
貧しい人に無担保で少額を融資し、生活向上を手助けする「貧者の銀行」として知られる
バングラデシュのグラミン銀行が、日本進出を検討していることが十六日、分かった。
お金は就労にかかる経費など自立のために使う条件とし、働く意欲を後押しする。
今年八月に準備組織を設立しており、来年夏の「グラミン日本」の運営開始を目指す。
金融を通じた貧困女性らの救済が評価され、ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行の
創設者ムハマド・ユヌス氏が今年二月に来日。
世界銀行での勤務経験があり、貧困層向け小口融資に詳しい明治学院大大学院の
菅正広教授と「グラミン日本」の設立で合意した。
菅教授は「日本は人口の六人に一人に当たる約二千万人が貧困ライン以下で生活している」と述べ、
グラミン銀行に対する潜在的な需要があると説明した。
対象は、働く意欲と能力のある人で、生活保護の受給資格者を含む低所得者、
シングルマザーら。既に運営しているバングラデシュや米国などと同様に、
五人一組の互助グループをつくってもらい、無担保でお金を貸し出す。
グループのメンバーは他の参加者の連帯保証人にはならないが、返済が滞れば
他の人がお金を借りにくくなるなどの連帯責任を負う。
逆に返済が順調なら融資額を増やすこともある。