16/11/11 17:02:59.65 xggjeToU.net
トッドは、戦後社会を非常に大まかですが三つの局面に区分します。
第一の局面は、1950年から1980年までの経済成長期です。
これは福祉国家の時代でもあります。
各国は安定的成長を経験し、
庶民の所得も上がり、
消費社会が到来した時代です。
第二の局面は、サッチャーやレーガンが現れた
1980年ごろから始まる経済的グローバル化の時期です。
第三の局面は、トッドは2010年ごろから
徐々にその兆しがみられるとしますが、
「脱グローバル化」「国民国家への回帰」に向かうものです。
この区分に表れているように、トッド氏によれば、
グローバル化の時代はすでに終焉を迎えつつあります。
現在は、グローバル化の生み出した様々な問題が
社会を疲弊させ、その流れを立ち行かなくし、
「脱グローバル化」「国民国家への回帰」という反転が
英米をはじめとして各国で顕在化してきている時期だとみるべきです。
今年六月の英国のEU離脱の決定、
加えて今回の米国でのトランプ大統領の誕生は、
この「脱グローバル化」への流れを明確化し、
そして実際上、それに拍車をかけるものなのです。