25/10/26 20:15:51.07 .net
変槓なこったがそれからというものは、果してみんなが殊の外彼を尊敬するようになった。
993:いい気分さん
25/10/26 20:16:51.23 .net
これは阿Qとしては自分が趙太爺の父親になりすましているのだから当然のことであるが、本当の処はそうでなかった。
994:いい気分さん
25/10/26 20:17:58.12 .net
未荘の仕来たりでは、阿七が阿八を打つような事があっても、あるいは李四が張三を打っても、そんなことは元より問題にならない。
995:いい気分さん
25/10/26 20:18:12.49 .net
ぜひともある名の知れた人、たとえば趙太爺のような人と交渉があってこそ、初めて彼等の口に端はに掛るのだ。
996:いい気分さん
25/10/26 20:18:55.61 .net
一遍口の端に掛れば、打っても評判になるし、打たれてもそのお蔭様で評判になるのだ。
997:いい気分さん
25/10/26 20:19:04.82 .net
阿Qの思い違いなどもちろんどうでもいいのだ。
998:いい気分さん
25/10/26 20:19:15.44 .net
そのわけは?
999:いい気分さん
25/10/26 20:19:26.08 .net
つまり趙太爺に間違いのあるはずはなく、阿Qに間違いがあるのに、なぜみんなは殊の外彼を尊敬するようになったか?
1000:いい気分さん
25/10/26 20:19:37.46 .net
これは箆棒な話だが、よく考えてみると、阿Qは趙太爺の本家だと言って打たれたのだから、ひょっとしてそれが本当だったら、彼を尊敬するのは至極穏当な話で、全くそれに越したことはない。
1001:いい気分さん
25/10/26 20:19:50.48 .net
でなければまた左のような意味があるかもしれない。
1002:いい気分さん
25/10/26 20:20:00.96 .net
聖廟の中のお供物のように、阿Qは豬羊と同様の畜生であるが、いったん聖人のお手がつくと、学者先生、なかなかそれを粗末にしない。
1003:いい気分さん
25/10/26 20:20:07.37 .net
阿Qはそれからというものはずいぶん長いこと偉張っていた。
1004:いい気分さん
25/10/26 20:22:46.44 .net
ある年の春であった。
1005:いい気分さん
25/10/26 20:22:58.60 .net
彼はほろ酔い機嫌で町なかを歩いていると、垣根の下の日当りに王胡がもろ肌ぬいで虱を取っているのを見た。
1006:いい気分さん
25/10/26 20:23:07.91 .net
たちまち感じて彼も身体がむず痒くなった。この王胡は禿瘡でもある上に、鬚をじじむさく伸ばしていた。
1007:いい気分さん
25/10/26 20:23:19.83 .net
阿Qは禿瘡の一点は度外に置いているが、とにかく彼を非常に馬鹿にしていた。
1008:いい気分さん
25/10/26 20:23:30.98 .net
阿Qの考えでは、外に格別変ったところもないが、その顋に絡まる髭は実にすこぶる珍妙なもので見られたざまじゃないと思った。
1009:いい気分さん
25/10/26 20:24:08.58 .net
そこで彼は側へ行って並んで坐った。
1010:いい気分さん
25/10/26 20:24:31.95 .net
これがもしほかの人なら阿Qはもちろん滅多に坐るはずはないが、王胡の前では何の遠慮が要るものか、正直のところ阿Qが坐ったのは、つまり彼を持上げ奉ったのだ。
1011:1001
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