16/11/11 23:46:23.84 IwW6sIdo.net
>>1さん乙。
本文
ストレートの球は逆スピンのため揚力が働き、その他の球種に比べて重力に抵抗して浮こうとする。
実際には球の重さからまず浮くことはないが、伸びがあるとか、俗にホップするストレートとは他の球に比べて落ちにくいためそう見える球の事。
そしてこの作用は、球速、球の回転数、回転軸の傾きの3要素で決まる。
球速は速い方が重力に抗して直進する力が強い。つまり落ちにくい。
浮き上がろうとする揚力は回転数が多く回転軸は地面に対して水平に近いほど大きくなる。他に野外では風の作用もあるけどここでは無視。
藤川球児投手の全盛時に報道ステーションで特集をやっていたけど、
藤川投手のストレートは回転数が1秒間に45回転(他投手の平均が37)で、回転軸の傾きが水平から5度(他投手の平均が30度)しかない。
それで球速は150km余り。
つまり藤川投手のストレートは速い球速の直進性+綺麗で多い回転による揚力が強く働くため、
ホームベース通過時点で平均的投手のストレートに比べて約30cmも上を通過する。
よって多くの平均的ストレートを見慣れた打者の目には浮いてくるように見える。
またテレビ映像でも平均的ストレートを見慣れている我々の目にも高めほど浮き上がって見える(しかし横からの映像を見るとやはり若干沈んでいる)。
おそらく全盛期の江川卓投手も同様だろう。
ちなみに初速と終速の差が小さいほど伸びがあるストレートと言う話もあるが、これは俗説らしい。
藤川投手を含め直球で三振を取れる投手を調べたら、むしろ初速と終速の差は大きかったという結果が出ている。
これは逆スピンの回転数が多いほど空気抵抗が強まるから当然と言えば当然。
続く