07/09/16 02:40:17
翌日にはその話がボクのクラスだけでなく結構な範囲にまで広がってしまい、「行け」とか
「やれ」とまで声がかかるような状態だったが、「そんなんじゃない」「あれはジョークだ」
と誤魔化していた。
だがボク自身は彼女が好きであることにかわりはなかった。それまで心の奥に押し込んでいた
気持ちが蘇っていた。
夏休み前に彼女と出会った時、お互いに一人だったので「受験が終わったら、話したい」と勇気
を出して彼女に告げた。「そんなに待ってないかもよ」と笑う彼女に「今までウジウジしながら
待ってたんだから、待てるさ」とボクは返したけど、確実に前進した。
夏休み、彼女は推薦で地元の短大に進むことがほぼきまっており、ボクは必死で受験勉強を続けた。
公園でたまに会うようになった。中学時代の友人と出くわすこともあり、「まだ続いていたんだぁ」
と驚かれることもあった。
夏休み後にはほとんど会わなかったし、電話もかけなかった。かかってもこなかった。
2年間没交渉だったことに比べれば、大したことではなかった。
センター試験を終え、私大入試、国立二次と進んで、ボクは予定通り地元の旧帝に合格した。
地元ではあるけれど、アパート暮らしになるボク。自宅から通う彼女。距離はある程度あった
が、毎日会うことができない距離ではなかった。
その年の3月21日、ボクは彼女に「ずっと好きだった」と告げた。彼女も「私も」と
答えてくれた。彼女が「いつから?」と尋ねたので、「中2」とボクは答えた。彼女は
「勝ったね、私は小5よ」と言う。そしてしっかり抱き合って、そのままキスをした。何度も。
夏休み、ボクは初心者マークをつけて父親のホンダビガーを運転し、彼女と初めてのドライブ
に出かけた。それまでに彼女の胸には触ることができたが、その先はまだだった。ボクのアパ
ートにも彼女は足を踏み入れなかった。今日こそはラブホに、と思っていたら、彼女からそれを
言い当てられてしまった。「そんなとこではイヤよ」という彼女に「じゃあ、どこだったら・・・」
と言いかけて、ボクは気付いた。彼女が以前に海の見える●●ホテル(リゾートホテル)でのんびり
過ごしたいな、と言っていたのを。しかし、それは100キロ以上はなれた場所にある上、宿泊の
予約などしていない。ところが!彼女がしっかり予約を入れていた上、宿泊準備までしっかりしてある
のだ。ボクが父に車を返せないことだけが問題だったが、この際、それは何とかしよう、と思い、ボク
はそのまま件のリゾートホテルに向かったが、「あっ着替えが無い!」とつまらないことを言ってしま
った。しかし、それも用意してあった!
こうしてボクと彼女はそのホテルで2日間を過ごした。
結局、彼女とはずっと続いてしまい、今や毎日を過ごす関係になっている。
だからボクは女性経験が一人しかない。