17/07/22 16:52:47.54
★加計と稲田に厳しく蓮舫に甘い報道の「わかりやすい構図」
岸 博幸:慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授
今週は政治関連で色々な報道がありました。加計学園問題では日本獣医師会
内部の議事録が流出し、防衛省では南スーダンPKOの日報の隠蔽に稲田大臣が
関与した可能性を示す内部証言が出ました。一方で、民進党の蓮舫党首は
二重国籍疑惑に関する会見を行ないました。
それらの報道を見ていて、マスメディアの扱い方にすごく大きな差があるなあと改めて感じたので、
そうした差が生じる理由を考えてみたいと思います。
加計学園問題でのメディアの追及は、いまだに収まる気配なく続いています。
どこかから内部文書が流出するというイベントが定期的に起きつつ、もう2ヵ月以上も続いています。
同様に、稲田大臣に対するメディアの追及もずっと続いています。
稲田大臣の場合は発言と行動が軽すぎて、自ら追及のネタをバラまいている感もあるので、
自業自得ではありますが。しかし、野党は来週の予算委員会の閉会中審査で、
加計学園問題のみならず稲田大臣も追及するつもりのようで、
メディアも日報の隠蔽疑惑をかなり大きく報道しています。
それと比べると、蓮舫氏の二重国籍疑惑についての報道は非常に軽いものでした。
今週18日に記者会見がありましたが、マスメディアの報道はその日で収束しましたし、
何よりその内容にすごく違和感を感じました。
そもそも蓮舫氏の対応は明らかに国籍法違反です。国籍法第14、16条は以下のように定めています。
・20歳以降に外国及び日本の国籍を有することとなった時は、その時から2年以内にいずれかの国籍を選択しなければならない。
・日本の国籍の選択は、外国の国籍を離脱するか、日本の国籍の選択と外国の国籍を放棄する宣言(選択の宣言)によって行われる。
・選択の宣言をした国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない。
URLリンク(diamond.jp)
記者会見によれば、蓮舫氏が選択の宣言を行ったのは昨年10月ですので、
国籍法第14、16条違反に罰則はないとはいえ、それまでは国籍法違反の状態をずっと続けていたのです。
かつ、蓮舫氏はその間に国会議員となりましたが、公職選挙法では次のように定められています。
・第235条/当選を得又は得させる目的をもって公職の候補者若しくは候補者となろうとする者の身分、
職業若しくは経歴…又はその者に対する人…の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、
2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。
・第251条/当選人が235条の罪を犯し刑に処せられたときは、その当選は無効とする。
したがって、蓮舫氏が二重国籍の状態で選挙に出ることは法律上明示的には禁止されていませんが、
二重国籍という国籍法条の違法状態を隠していたことは第235条の“身分の虚偽”に該当する可能性があり、
仮に第251条で刑に処せられたら当選は無効となるのです。
つまり、この問題の本質は政治家として長い間ずっと法律違反をしていたという点に尽きます。
蓮舫氏は今まで国会議員を務めてきた期間ずっと、かつ国務大臣を務めた時代、
さらには政権奪取を目指す政党の代表になって以降も、説明責任を一切果たさず、
かつ法律違反の状態を速やかに解消しようとしなかったのです。
本来は政治家としての道義的責任が問われて然るべきです。
それにもかかわらず蓮舫氏は会見で、「戸籍情報を開示した」「人権保護上好ましくないけどあえてした」
「他の人の前例にしたくない」と、まるで自分が被害者であるかのような説明ばかりしていました。
そして面白いのは、マスメディアの大半が蓮舫氏の会見のトーンに合わせた報道をしていたことです。
しかも、会見からわずか2日でもうこの問題は沈静化し、蓮舫氏の責任を追及する報道もありません。
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