17/04/27 12:22:47.20
★トランプ氏のレッドライン読めず焦り…正恩氏、本格挑発に踏み切らなかった理由 米兵殺害で肝に銘じた「教訓」
2017.04.26
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は、日米韓が核実験などを警戒してきた朝鮮人民軍
創建85年の25日にも砲撃訓練を除いて本格挑発に踏み切らなかった。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は瀬戸際の対米外交の経験がなく、
トランプ米大統領が軍事行動を決断するレッドラインを読みあぐねているようだ。
「無謀な先制攻撃妄動に狂奔すれば、軍は警告もなく、最も壮絶な懲罰の先制攻撃を見舞うであろう」
党機関紙、労働新聞は25日付社説で、原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島
周辺に向かわせるなど、軍事行動も排除しないトランプ政権にこう警告した。
北朝鮮は連日、日本や韓国の米軍基地や米本土も「核攻撃の照準内にある」と主張。
「全面戦争には全面戦争で応じる」と対決姿勢を見せてきた。核を持たず、米軍から
攻撃された「シリアなどとは違う」とも強調する。つまり米軍が北朝鮮の核・ミサイル施設への
限定攻撃に出れば、即報復し、同盟国の日韓への被害も避けられず、トランプ政権
は「妄動」を押しとどめよ、というメッセージにほかならない。米国の先制攻撃の可能性に
脅威を感じている裏返しともいえ、トランプ政権の出方を読み切れない焦りもにじむ。
北朝鮮は米国からの攻撃の危機にさらされたことがある。南北軍事境界線の板門店
(パンムンジョム)で1976年8月、ポプラの木を勝手に伐採しようとした米将校2人を
北朝鮮兵がおので殺害した「ポプラ事件」をめぐってだ。
米軍は、戦略爆撃機や朝鮮半島沖に空母ミッドウェイを展開する臨戦態勢を取って伐採を
やり遂げる。金日成(イルソン)主席は米側に「遺憾の意」を伝達。北朝鮮の“完敗”だった。
「米国民の生命が脅かされれば、米国は軍事行動を辞さない」。これが北朝鮮が肝に銘じた
教訓だったといわれる。
URLリンク(www.zakzak.co.jp)
83年の韓国大統領を狙ったラングーン(現ヤンゴン)爆弾テロや87年の大韓航空機爆破事件
など多数の韓国人が犠牲になったテロでは米国の軍事制裁対象にならなかった。
2010年の韓国哨戒艦撃沈事件でも米空母を韓国との演習に派遣する示威にとどまっている。
オバマ政権時代、「戦略的忍耐」との放置政策の下、金正恩政権の度重なる核・ミサイル実験は
事実上、野放しにされた。
だが、トランプ大統領は違った。子供も犠牲となった非人道性と化学兵器拡散は米国の国益を
損なうとの判断からシリアを攻撃。北朝鮮の挑発に対するレッドラインもあえて示さない。
金委員長が、過去の教訓が通用しない現実を突き付けられたことを意味した。
一方、金委員長は核・ミサイル開発を政権維持の柱に据えており、いずれ6回目の核実験や
米本土を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射を強行する可能性は依然高い。
そのとき、米朝だけでなく、日本も経験則なき危機と対峙(たいじ)することになる。
■米、多国間外交へ転換 対北追加制裁、国連大使に要求
【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は24日、国連安全保障理事会の理事国の
国連大使らをホワイトハウスに招いて昼食会を開き、「安保理は北朝鮮の核・ミサイル開発に
対する強力な追加制裁を準備すべきだ」と訴えた。トランプ氏は、同盟国を従えての単独行動も
辞さないとした当初の「一国主義」的な態度を転回し、「多国間外交」による事態打開を模索し始めたといえる。
トランプ氏は昼食会で「北朝鮮の脅威は容認できない。人々は(北朝鮮問題に)何十年も
目を閉ざしてきた」と述べ、大使らに「問題を最終解決するときが来た」と訴えた。
一連の発言には、6回目の核実験や弾道ミサイル発射に踏み切る構えを示す北朝鮮に対し、
国際包囲網を構築して圧力を強化する狙いがある。28日にはティラーソン国務長官が
国連本部で北朝鮮問題に関する安保理閣僚級会合を主宰する。
URLリンク(www.zakzak.co.jp)
※3ページ目はリンク先へ