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★【三浦瑠麗Lullyのホンネ】森友学園問題は野党の戦略負け 追及すべき本筋から逸脱
2017年4月2日12時0分 スポーツ報知
森友学園をめぐるスキャンダルの追及と官僚答弁を繰り返している間に、
本質的な議論もなく来年度の予算が成立しました。事実がはっきり見えないので
注意が必要ですが、ある意味、日本政治の縮図的な問題であり、整理してみる
価値はあるかもしれません。
森友学園問題の本質は、国有地が市価からは考えられない安値で払い下げられた点です。
この払い下げをめぐって、収賄やあっせん利得にあたる事実があったとすれば、それは犯罪です。
この点がない限り、中途半端な追及しかできないのです。
行政実務に多少明るい人であれば、本件の推移に「忖度(そんたく)」や「口利き」が
あったことは自明です。ちなみに、政治家の秘書から役所に問い合わせをするというのは
立派な口利きです。そうでなければ、一民間事業者が財務省の幹部に会うことなどできませんから。
安倍総理が強気の答弁姿勢を崩さず、稲田大臣が失敗をやらかしてしまったので、
政治ショーとしての価値が高まってしまったというのもあるでしょう。本来は、100万円の
寄付をめぐる問題や、言った・言わないの議論は賑(にぎ)やかしでしかありません。
この辺りは、追及すべき本筋から逸脱してしまった野党の戦略負けです。
本件の具体性を離れて日本政治全般の話をすると、自民党の権力基盤とは何かという
点に行きつきます。私は、それを「統治利権」と「経済利権」と呼んでいるのですが、
わかりやすく言えば、官僚機構と地場企業ということです。官僚が地場企業と特別の
関係を結んで権力と金を差配する。そのプロセスに「口利き」を通じて政治がかむ。
権力の判断によって経済活動が影響を受ける。これが日本政治そのものであるという事実。
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