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2017.3.27 11:51
★朝日新聞の「金正雲氏と正男氏同席」2009年スクープに矛盾 2月15日付では「面識なかった」と報道 広報は「信頼する相手からの情報」
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏が
マレーシアで殺害されてから1カ月半。衝撃的な事件によって、異母兄弟の関係や正男氏を
保護してきたとされる中国と北朝鮮の関係が改めて脚光を浴びている。そうした中、8年前の
「連続スクープ」で両氏に直接面識があると報じた朝日新聞が最近、既報と矛盾する記事を掲載。
過去の特ダネの信憑(しんぴよう)性を自ら損ねるという異例の状況が生まれている。(原川貴郎)
■「正雲氏訪中に正男氏も同席」
2009年6月18日付の朝日新聞朝刊1面は、こんな見出しを付けた記事を掲載した。
「北朝鮮の金正日総書記の三男、正雲氏が極秘に訪中し、胡錦濤・中国国家主席と
北京で会談」した際、「正男氏は胡主席と面識があり、紹介者として側近とともに列席」
していたと報じた(※当時は正恩氏を正雲氏と表記)。
その2日前の16日に朝日は、「正雲氏が、金総書記の特使として中国を極秘に訪問」し、
「胡錦濤国家主席らと初めて会談、後継者に内定したことが直接伝えられた」と朝刊1面
トップで報道した。18日の記事は16日の続報で、いずれも峯村健司記者の署名による
北京発の「スクープ」だった。
URLリンク(www.sankei.com)
ただ、先月13日の正男氏殺害後の朝日の記事には、かつて中国国家主席と同席する
ほどだった異母兄弟の間柄についての紹介はなく、代りに次のような説明があった。
「正男氏と正恩氏は別々の場所で育てられ、面識もなかったという」(2月15日付朝刊9面)
■各方面から疑問
実は09年6月の朝日の一連の報道には直後から「誤報」と指摘する声が各方面で上がっていた。
中国外務省の報道官は記者会見で、「報道された事実は存在しない」「まるで(スパイ小説の)
『007』を読んでいるようだ」などと明確に否定。中国の武大偉外務次官(当時)も、訪中した
自民党議員に対し、「全くそういう事実はない。正雲氏は中国に一度も来たことがない。
なぜあのような記事が出たのか。日本のメディアはしっかりしているはずなのに」と語った。
北朝鮮の2度目の核実験の約3週間後の報道だっただけに、専門家からも「だいたい、
中国が北朝鮮の核実験に怒っているこの時期に、“首脳会談”を受け入れるはずがない」
(重村智計早大教授・『WiLL』09年8月号)などと疑問が呈された。
しかし、朝日側は当時、中国外務省の会見を踏まえた毎日新聞社の問い合わせに、
「ご指摘いただいた北朝鮮についての一連の報道は、確かな取材に基づき記事にしたものです」
とコメント。さらに「朝日新聞『金正雲・胡錦濤会談』大虚報のケジメの付け方」の見出しで
記事を掲載した「週刊新潮」の編集部に対して抗議文を送付し、記事と見出しについて謝罪と
訂正を求めるなど自社報道に強い自信を見せていた。
URLリンク(www.sankei.com)
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