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2017.3.20 08:00
★【野口裕之の軍事情勢】半島有事の足音が聞こえぬ「森友学園追及専従議員」には理解不能なのか 北朝鮮への先制攻撃が合法なワケ
サヨク批判の材料としては使ってきたが、どうやら“信念”はホンモノらしい。
民進党など野党4党の政治家は、「日本国憲法第9条がある限り、
日本は平和であり続けられる」と堅く堅く信じている、と確信した。
「まさか…。憲法改正阻止を狙う詭弁に違いない」という疑いは、
3月16日をもって、小欄の頭から完全に消えたのだった。
何しろ、岸田文雄外相とレックス・ティラーソン米国務長官が、東京都内の
外務省施設で行った日米外相会談で、北朝鮮による核・ミサイルの実射を
予感させる「新しい段階の脅威」(岸田氏)への対抗策を協議していた16日午後、
民進党など野党4党の国会議員は、国有地払い下げ問題で揺れる森友学園(大阪市)の
籠池泰典氏宅を訪ね、理事長に話を聴いていたのだ。なぜか、テレビのワイドショーの時間帯で、
社民党の福島瑞穂センセイらは記念写真よろしく籠池氏と並んで、カメラにしっかりと目を合わせていた。
北朝鮮によるミサイル連射や核実験が止まらない緊張下、ほぼ同じ時間帯に
行われた東西の出来事は、野党が野党に留まる決定的理由を浮かび上がらせた。
東京で行われたのは「すさまじい単位で、国民の生命と財産が失われる」事態を
食い止めるための協議。大阪で行われたのは「国民の生命は失われず、国有財産や
税金が不正に使われた可能性が浮上している」事態の調査?だった。
森友学園問題の真相究明は必要だが、国会では森友問題に加え、
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報が陸上自衛隊で
発見された問題に、論議が集中し過ぎている。米国が北朝鮮の核・ミサイル基地への
攻撃や朝鮮労働党の金正恩委員長の除去を真剣に検討している最中とは思えない、
緊張感を著しく欠いた政治姿勢ではないか。
URLリンク(www.sankei.com)
■先制攻撃と予防攻撃を混同する政治家
しかし、民進党にも党の政策の偏重を批判するサムライがいた…。
山井和則・国対委員長は3月16日の記者会見で言い切った。
「日本の国防をおろそかにしていると言わざるを得ない」
エライ!小欄は前日の15日、蓮舫代表の挨拶に象徴されるが、
「北朝鮮の核・ミサイル開発など、安全保障問題が党大会(12日)で触れられなかった」
との不満の声を、複数の民進党国会議員より直接聴いていたので、なおのこと、山井氏の“苦言”に留飲を下げた。
が、やっぱり民進党は民進党であった。山井氏の発言には、前段があった。
山井氏は記者会見で、南スーダンのPKO派遣部隊の日報問題で、「事実であれば即刻、
稲田朋美防衛相は辞任せねばならない」と気炎を揚げた。森友学園問題でも、
既に複数回辞任要求している経緯を踏まえ、こう付け加えたのだった。
「もういい加減にしてほしい。稲田氏が職を続けるのであれば、安倍晋三首相が
稲田氏をかばうあまり、『日本の国防をおろそかにしている』と言わざるを得ない」
朝鮮半島有事に備えた国会論議を怠り、森友学園問題と自衛隊の日報問題に
ほぼ特化して時間を割くやり方こそ「日本の国防をおろそかにしている」。安倍首相の
イメージをおとしめる「レッテル貼り作戦」でないとすれば結果的に、わが国の無辜の
国民を拉致した北朝鮮への利敵行為である。
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朝鮮半島有事が回避されても、朴槿恵氏の大統領罷免に伴う選挙で、
反日・親中の統一核武装独裁国家が樹立される恐れがある。いずれにしても、
国家の危機がヒタヒタと迫る中、国会論議の主軸がズレている。
もっとも、米軍が北朝鮮に先制攻撃を実施し、自衛隊が米軍を支援すれば一転、
野党議員は非難材料として跳び付くに違いあるまい。国会の各種委員会で
「戦争反対」のプラカード持ってオーバーアクション、カメラ目線で、委員長席に
詰め寄るいつものシーンが目に浮かぶ。
とはいえ、左旋回を続ける野党の皆さんが長年、唱和してきた「憲法9条を掲げれば、
平和が保たれる」などの「誤憲解釈」を、一触即発の今次国難で試されてはたまらない。
少しは、悲しくも非情な国際の現実を学んでほしいと、切に思う。
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