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★スコットランド住民投票、今度こそ独立か?
行政府首相が実施を要請、投票にまつわる13の疑問
2017.3.16(木) Financial Times
(英フィナンシャル・タイムズ紙 2017年3月13日付)
スコットランド行政府のニコラ・スタージョン氏が、スコットランド独立の是非を問う2度目の
住民投票の実施を呼び掛けた。時期は、英国が欧州連合(EU)から離脱する前、
もしくは離脱直後の2018年秋から2019年春にかけて、としている。
スタージョン氏は、ブレグジット(英国のEU離脱)がスコットランド経済を脅かしている間、
「何もしない」つもりはないと述べた。スコットランドは英国の国民投票で62対38で
EU残留に投票していた。スタージョン氏は投票の後、ブレグジットはスコットランド
独立を問う2度目の住民投票を正当化する「重大な状況の変化」だと語っていた。
■スコットランド独立の是非を問う2度目の住民投票は実施されるか?
ほぼ確実に実施される。スタージョン氏が住民投票を要求しており、独立派が過半数を
占めるスコットランド議会に承認を求めることになっている。英国のテリーザ・メイ首相―
正確には英議会―は拒否できるが、もし拒否すれば独立への支持を高めることになるだろう。
■住民投票はいつになるのか?
これはきわめて重要な問題だ。スタージョン氏は2018年秋から2019年春にかけて
行われるべきだと述べた。ブレグジットが起きる前か、実現した直後のことだ。
英国政府はブレグジット後まで投票を先送りしようとするだろう。
その理由は(1)それまでは離脱交渉とイングランドのブレグジット支持派を満足させることにかかりきりになるため、
(2)スコットランドの有権者に対して、ブレグジットを既成事実として打ち出せるためだ。
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■1回目の住民投票で問題は決着しなかったのか?
スコットランド民族党(SNP)が「1世代に1度」の投票と呼んだ2014年9月の住民投票では、
反独立陣営が55対45で勝利を収めた。デビッド・キャメロン英首相(当時)は、
住民投票について「論争も再実施もあり得ない」と述べた。
ブレグジットが決まるまでは、2度目の住民投票はなさそうに思えた。
英国のEU離脱を問う国民投票では、イングランドが離脱(53対47)に投票したのに対し、
スコットランドは大差(62対38)で残留に投票した。その時点でさえ、スタージョン氏は、
英国あるいはスコットランドがEUの単一市場に残れるのであれば、短期的に2度目の
住民投票があるかどうかは分からないと述べていた。
■投票の設問はどんな文言になるのか?
前回の設問は「スコットランドは独立国であるべきか? イエスかノーで答えよ」というものだった。
スタージョン氏は13日、今回言葉遣いを変える「理由はない」と述べた。
だが、一部のユニオニスト(連合主義者)はノーという選択が持つ負の含意を避けたいと考えており、
例えば「スコットランドは英国にとどまるべきか、離脱すべきか? 残留か離脱で答えよ」といった
代替案を提案するかもしれない。選挙委員会の助言が決定的に重要な意味を持つ可能性がある。
■投票結果を有効とする最低基準は設けられるか?
その可能性は低い。過去の投票は、スコットランド独立を問う2014年の住民投票と
ブレグジットの是非を問う2016年の国民投票を含め、最低基準がなかった。
スコットランド以外に居住するスコットランド人には投票権があるのか?
この可能性も低い。誰がスコットランド人なのかを決める方法は、居住以外にないからだ。
前回は、スコットランドに居住するEU市民と英連邦市民、16歳以上の人が投票資格を持っていた。
投票率は85%で、絶対数で360万人が投票した。
■投票に向けた運動は誰が率いるのか?
SNP党首のスタージョン氏は、たとえ正式なリーダーではないにしても、独立派の重要人物となる。
ノー陣営には、明白なリーダーがいない。スコットランド保守党のルース・デビッドソン代表と
スコットランド労働党のケジア・ダグデール代表は全国的な魅力を欠く。1つのアイデアは、
ユニオニストの運動を率いるのに、例えば起業家など、政治家以外の人物を見つけることだ。
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