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★朝日記者、首相の持病揶揄ツイートで炎上の深層
降旗 学 [ノンフィクションライター]
二年前、自民党の若手議員の勉強会の講師に作家の百田尚樹氏が呼ばれ、
“沖縄の二紙は潰さなあかん”と発言（百田氏は“落語家が笑いを取るときの口調を真似た”と説明）し、
出席の議員が“マスコミを懲らしめる”と発言したときも、神田支局長はこんなツイートをしているのだ。
〈自民党「勉強会」については…このわかりやすいクソ発言をリトマス紙として、
むしろ周囲の反応に目をこらしたいですね。それでもこの勉強会に参加した連中を
弁護する人々とか、それでもこのベストセラー作家に何も言わない出版社だとかを〉
神田大介支局長は百田氏や政治家の発言を“クソ発言”と表し、さらには為政者を“連中”
呼ばわりした。果たしてこの物言いは適当なのだろうか。私は新聞記者としてあるまじきツイート
だと思っていたが、こういう下品な発言をした方だから“またおなか痛く”発言に悪意を
感じ取らざるを得ないのである。彼のツイートを見たとき、私はやっぱりな、と朝日の記者の
本質を見たような気がしたものだ。
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二年前に“クソ発言”ツイートをしたとき、神田支局長はこうも書いている。
むしろ、このクソ発言を擁護するような周囲の反応に目をこらしたいと。
事象の周辺を見据えるのは記者の職掌ではあるが、いまは朝日新聞こそが注視され、
目をこらして記者の言動を見ている人たちがいることを、神田支局長らは自覚したほうがいい。
私を含め、朝日新聞がこれまで書いてきた記事に疑問を持つ人たちは、朝日が今度は何を書き、
何を言い出すのか、周到に見ているのだ。朝日の慰安婦報道が日本を貶めたと受け止めた人たちの目はとりわけ厳しい。
昨秋、朝日新聞社の社外秘文書を入手した週刊ポストは報じた。
〈二〇一三年度には三一三五億円あった売上高が二〇一五年度には二七四八億円へと
三八七億円（十二％）落ち込んだ（中略）今期は売上高の落ち込みが広がり、
〈一三年度→一六年度では、▼五〇〇億円超のおそれ〉があるとしている〉（2016年10月28日号）
朝日新聞の発行部数は三年間で一〇〇万部減を記録し、二〇一五年末の時点で六六〇万部
にまで落ち込んだ。この四月からは平均年収を段階的に引き下げることになり、これにより年収が
一〇〇万円以上も下がる社員も出てくる。
電通の過労死問題を批判的に報じる一方で、朝日新聞東京本社では社員の出退勤時間を
上司が短く書き換えていたことが発覚し、労働基準監督署から是正勧告を受けていたことも報じられた。
朝日新聞は、注視されているのだ。記者も、ＳＮＳでの発信を見られている。そんな中での、
神田支局長のツイートだった。
トランプ大統領は、ＣＮＮなどの既存メディアはフェイクニュースだと言って自らＳＮＳで情報を発信している。
何が真実で、何が嘘りなのかをメディアとＳＮＳが競う時代だ。
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同じことは私たちの周りでも起きつつある。たとえば、沖縄の基地問題。これまではメディアの
報道だけが全てだった。誤解を恐れずに言えば、だから、いかようにも情報は操作できた。
だがいま、個人がＳＮＳで発信する情報には、百田氏が“潰さなあかん”と言った
沖縄二紙や朝日新聞が伝えない事実が数多く含まれている。
だから、“報道しない自由”の名のもと、都合の悪い情報を隠す既存メディアの嘘はすぐに暴かれる時代になった。
もしかしたら、新聞社にはＳＮＳが脅威だとの自覚がないのかもしれない。
ともすれば、危機感すら持ちあわせていないのかもしれない。
発行部数が三年で一〇〇万部も落ち込めば、ふつうなら慌てふためくはずだが、
朝日の記者らからはそんな素振りも感じられない。新聞は絶対だとでも思い込んでいるのか。
神田大介支局長のツイートに話を戻せば、ただでさえ朝日新聞の報道は“偏向”している
として批判されている。その朝日の特別編集委員や支局長がＳＮＳで政権を貶めるような
虚偽のツイートをしたり、総理の持病を揶揄すれば、それこそが偏向報道の根源であり
朝日新聞の体質だとみなされ、信用すらも失いかねないことに彼らは何故気づかないのか。
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