17/02/08 12:08:36.65
★【社会】<「沖縄ヘイト」言説を問う>(5) 慶応大教授・鈴木秀美さん(57)
2017年2月8日 朝刊
放送の政治的公平とは、ほっておいても広がる政府の意向と、それに反対する人の
声を単純に同じように扱うことではない。少数派の意見こそ取り上げるのが本来メディアの
役割だ。沖縄への差別意識や言説に対抗していくには、沖縄で起きていることを全国に
きちんと伝えていくことがメディアに求められている。
東京MXテレビの番組「ニュース女子」の問題は、これまでテレビ業界の中で起きてきた問題とは、
性質が違う。これまでにも番組の中で、個々の出演者が差別的な発言をして問題視された
こともあったかもしれない。しかし、番組のひとつのコーナーそのものの意図がヘイトではないかと
批判を浴び、社会問題になったことは過去になかったのではないか。
裏付けのない情報がインターネットに書き込まれたり、動画が投稿されたりしている。
週刊誌などが「嫌中・嫌韓」特集を組むことなどもあり、ネットの世界で行われていたことは、
活字の世界にまで広がっていた。これが、公共性の高い放送の世界にまで及ぶことは許す
ことはできない。沖縄に対する差別意識や差別的言動を放送を使って流すことを放送局が
止められなかったことがとても残念だ。
放送法が規定する番組編集のルールは倫理規定であり、私は総務大臣が番組の内容に
口出しすることには反対だ。だが、あくまで倫理とはいえ、放送局として報道は事実を
曲げないという規定があるのだから、裏付けを取らずに間違ったことを流すのは倫理違反だ。
番組制作にかかわるすべての人は、放送倫理が何のためにあり、それを守っていくことが
番組をつくるプロに求められているということを認識すべきだ。
(以下リンク先で呼んでください)
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)