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2016.12.1 01:00
★【阿比留瑠比の極言御免】菅直人元首相の言動は福島の風評被害を招く 根拠なく放射線被害を決めつけるとは…
平成23年3月の東電福島第1原発事故をめぐり、菅直人元首相の言動がまるで
はしゃいでいるかのように見える。11月29日には、都内で開かれた自身が実名で
登場する映画「太陽の蓋」の上映会に登場し、トークショーでこう述べていた。
「原発事故が起きたときの責任体制、事故の処理に直接当たるのは電力会社、
東電なんです。当然です」
その割には当時の菅官邸は現場に随分と口を出し、故吉田昌郎所長に直接電話して
貴重な時間を奪うなど混乱を招いていたと思うが、さて置く。相変わらず自分とその政権に
対する反省はみられないが、そういう人なので仕方がない。
また、菅氏はこの1週間余の自身のブログで、この映画を5回も取り上げており、
よほどお気に入りなのだろうと推察するが、これもどうでもよろしい。
■根拠なき発言
ただ、11月27日付のブログ「放射線被害をなかったものとして抑え込もうとする政府」に、
何の根拠も因果関係も示さずにこう記していたのはどうか。
「現在の政府は甲状腺がんは福島原発事故が原因とはいえないとして抑え込もうとしているという」
URLリンク(www.sankei.com)
これを読んで筆者は、原発事故で福島県から横浜市に自主避難したところ、
いじめの対象となった中学1年の男子生徒の手記を連想し、暗澹たる気持ちになった。
手記にはこうある。
「ばいきんあつかいされて、ほうしゃのうだとおもっていつもつらかった。福島の人はいじめられるとおもった」
福島県から来た人間は放射能に汚染されているという偏見や思い込み、
決めつけがいじめにつながったという悲惨な実例である。現状を正しく把握、認識しようとはせず、
福島県は危険だとレッテルを貼る社会の一部のあり方が、子供の世界にも影響したのだろう。
■復興の妨げに
風評被害を受けている代表に、福島県産の農林水産物がある。過去には、こんなこともあった。
菅氏は、原発事故発生から約1カ月後の23年4月15日には、風評被害払拭を求めて官邸を
訪問したJA福島の代表団からイチゴとキュウリを差し出された際に、テレビカメラの前でこう尋ねた。
「このまま食べても大丈夫ですか」
URLリンク(www.sankei.com)
悪気はないと信じたいが、菅氏自身が風評被害を広げているとしか思えない。
菅氏は、福島県で放射能により甲状腺がんが増えていると言いたいようだが、
そもそもそれは、元首相の肩書で広めるような確定的な事実なのか。
福島医大の研究チームによると、原発事故後4年間の県民甲状腺検査では、
外部被曝線量と甲状腺がんの発見に関連はみられない。
国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)が11月にまとめた白書も、
原発事故による被曝を原因とするがん患者の増加は考えられないとする見解をとっている。
国際放射線防護委員会(ICRP)の報告も同様の立場である。
にもかかわらず、菅氏は27日のブログをこう締めくくっていた。
「政府は被害の実態を公表し、東電と共に被害者に対する徹底した支援を行うべきだ」
本当に被曝被害が出ているのであれば支援は当然だ。だが、実態のない被害を「ある」と
断言する姿勢は、福島県のイメージを傷つけ、復興の足を引っ張りかねない。
URLリンク(www.sankei.com)