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★壇蜜の朝日新聞人生相談が「慰安婦問題」に飛躍
2016.11.21 16:00
「女性の人権への認識を問う」─11月15日付の朝日新聞朝刊にこんな記事が掲載された。
記事が掲載されたのは「パブリックエディターから」という欄。慰安婦報道の「吉田証言」、
原発報道の「吉田調書」といった一連の誤報問題(*)を受けた改革案の一つで、
読者代表であるパブリックエディターが報道を点検し、編集部に改善を求めていくもの。
【*朝日新聞は2014年、慰安婦の強制連行に関する文筆家・吉田清治氏の証言に関する報道、
福島第一原発・吉田昌郎所長の聴取記録をもとにした「所長命令に違反、原発撤退」との報道
について、ともに誤報だったとして記事を取り消し謝罪した】
今回はその一人である元TBSアナウンサーの小島慶子氏が朝日のある記事についてこう指摘した。
〈朝日新聞は慰安婦報道において、女性の人権について強い問題意識を持って引き続き報じて
いくと言明しています。しかし身近なセクハラに鈍感な人たちが、戦時下の女性の人権侵害に
ついて訴えても何の説得力もありません〉
慰安婦報道という朝日の“急所”まで持ち出して批判するとは、一体どんな記事なのか。
何とそれは、8月7日付朝刊に掲載されたタレント・壇蜜(35)の「人生相談」だった。
12歳の女子中学生のお悩みに、壇蜜が答えている。相談の内容はこうだ。
URLリンク(www.news-postseven.com)
〈「今日のブラジャー何色?」と毎日のようにクラスのある男子に聞かれます。
最近では「胸をもませるかパンツを見せて」と言ってきます。(中略)塵も積もればなんとやらで、すごくイライラします〉
対する壇蜜の答えは─。
〈悪ふざけには貴女の「大人」を見せるのが一番だと考えます。次に見せて触らせてと言ってきたら、
思いきってその手をぎゅっと握り「好きな人にしか見せないし触らせないの。ごめんね」とかすかに
微笑んでみてはどうでしょうか〉
この回答に、読者から「セクハラを矮小化し、容認するような対応を勧めているのは問題」などの
批判が相次いだという。これを受けて小島氏は、朝日も壇蜜も「これはセクシュアルハラスメントという
人権侵害」という認識が欠けていたのではないかと指摘したのだ。
まァ指摘はその通りなのだが、ちょっと大袈裟な気も……。上智大学新聞学科の田島泰彦教授も苦笑する。
「思春期の男女間で起きることは大事な問題ですが、『人権侵害』や『慰安婦』といった言葉まで
持ち出すのは、さすがに飛躍しすぎでしょう。人生相談とはそもそも、正しい回答ではなくユニークな
回答が求められるもの。その内容にまでこんな検証をしていては、人生相談そのものが成り立たなくなります」
URLリンク(www.news-postseven.com)