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★平昌五輪の利権にまでメス 崔容疑者に便宜の前文体省次官を聴取 韓国
2016.11.17
【ソウル＝桜井紀雄】韓国の朴槿恵（パク・クネ）大統領の友人で女性実業家、崔順実
（チェ・スンシル）容疑者の国政介入疑惑で、検察は１６日、文化体育観光省（文体省）の
金鍾（キム・ジョン）前第２次官を事情聴取した。金氏は２０１８年の平昌（ピョンチャン）
冬季五輪事業に絡み、崔容疑者やそのめいに便宜を図った疑いが持たれており、
五輪利権にまで捜査が拡大した形だ。
「スポーツ界の大統領」。大学教授から１３年に次官に抜擢（ばってき）された金氏は
こう称されるほどスポーツ行政で強い影響力を振るった。
崔容疑者とは「パンダおじさん」と愛称で呼ばれるほど親しく、崔容疑者が実質支配する
「Ｋスポーツ財団」の事業推進に便宜を図った疑いが持たれている。
崔容疑者の会社が３月、１５００億ウォン（約１４０億円）に上る平昌五輪の施設工事に
関する契約をスイスの企業と結んだ際にも同席し、五輪組織委員会に受注業者として検討
するよう促したとも伝えられる。
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大韓航空を傘下に持つ韓進（ハンジン）グループ会長で当時の組織委会長だった趙亮鎬
（チョ・ヤンホ）氏の反対で受注が見送られると、趙氏は直後に組織委会長を更迭された。
崔容疑者のめいのチャン・シホ氏との関係でも疑惑が浮上している。チャン氏は崔容疑者の娘と
同じ乗馬選手出身。冬季競技選手の育成を名目に昨年６月、チャン氏を事務総長にした冬季スポーツ
英才センターが設立されると、文体省の予算で６億７千万ウォンの支援が注がれた。
韓国紙、朝鮮日報によると、検察の聴取に対し、関係者が、支援の背景に「金前次官からの圧力があった」
と供述したという。
検察は、同センターの事業に５億ウォンを支援していたサムスングループの傘下企業に対しても
１５日に家宅捜索に入った。
チャン氏は、スポーツ用品などを扱う会社も設立し、平昌の現場に何度も足を運ぶなど五輪事業に
強い関心を示していたという。「『五輪選手の服を全て自分が扱う』と話していた」との関係者の証言もある。
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韓国スポーツ界の利権をめぐる構図
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