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★五輪ボート会場、埼玉も誘致へ 知事「都から打診ない」
2016年10月14日23時01分
2020年東京五輪・パラリンピックのボート・カヌー会場について、
東京都の小池百合子知事は14日、埼玉県内に計画変更する案を
埼玉県の上田清司知事が「十分です」と断ってきたと述べた。
一方、上田氏は「(小池氏から)打診を受けたことはない」と否定し、
誘致の意向を表明した。宮城県も名乗りをあげており、会場選びは混迷しそうだ。
ボート・カヌー会場は、現行計画では都が東京湾岸に491億円をかけて新設する
「海の森水上競技場」。しかし、小池氏が選んだ都の調査チームは「事業費が過大」
などとして、長沼ボート場(宮城県登米市)を変更先の有力候補に挙げた。
一方、国内の有力選手からは、風や波が少ない彩湖(埼玉県戸田市)を推す
声があがっている。
小池氏は同日の記者会見で、彩湖への変更について「上田知事から『(20年五輪で)
主要な競技がすでに会場として(県内に)来るので十分だ』と聞いた」と明かした。
この発言を受け、上田氏は記者団に対し、「申し入れが全くないのに辞退のしようがない。
とんでもない話です」と述べた。小池氏と五輪の話は「していない」という。
その後、上田氏は「大会組織委員会の顧問という立場から誘致を自粛していたが、
(小池氏の発言を受けて)考えを変えざるを得ない」とする談話を出し、積極的な
誘致に転じる考えを示した。
こうしたやりとりに大会組織委員会は同日夜、「国際競技連盟や国内競技団体に
意見を聞いていないのに、小池氏が水面下で他県知事とだけ話し合うのは極めて
不透明なやり方だ。混乱した事態を収拾していただきたい」とのコメントを発表し、
小池氏への反発を強めている。
小池氏は15日に宮城県の会場を視察する。この日も「『復興五輪』という目的を
思い出して頂けるのでは」と述べ、東日本大震災で被災した宮城県で五輪を
開催する意義を強調した。
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