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★豊洲問題で風評被害、湾岸マンション相場に異変 住宅ジャーナリスト・榊淳司氏が分析
2016.10.11
東京・築地市場（中央区）の豊洲移転問題で、毎日のように報道が続いている。
この問題、当面、世間を騒がせそうだ。
最終的に、どのようなカタチに落ち着くのか現在のところはわからない。
ただ、毎日のように「豊洲」という地名と「ベンゼン」とか「ヒ素」といった毒物系の
薬品名がセットになってテレビや新聞、雑誌などのメディアで報道されれば、
豊洲（江東区）というエリアにはマイナスイメージしか醸成されない。
実のところ、移転が予定されている新市場と地下鉄の「豊洲」駅とは、
歩くと１５分以上は離れている。住所の表記は同じ「豊洲」であっても、
街の様相がかなり違う。町名を変えてもいいくらいだ。
しかし、メディアの報道だけを見ていると同じ場所か、とても近いと受け取る人も多いだろう。
豊洲は、そもそも関東大震災で大量に発生したがれきで埋め立てられた土地だ。
区画整理もされていて、マンション用地が出やすい土地柄だった。
地下鉄有楽町線の「豊洲」駅が開業して約２８年、分譲マンションが数多く建てられ、
ここ１０年ほどはタワーマンション（タワマン）も多い。
それらのマンションの中古としての流通価格は２０１３年の東京五輪開催決定以来、
右肩上がりに上昇。新市場のそばで３年ほど前から販売された２つの大きなタワマンも、
分譲時よりも高い値段で売買されていた。
URLﾘﾝｸ(www.zakzak.co.jp)
しかし、最近は売り出し物件も多くなり価格上昇に陰りがさしていた。
その矢先に持ち上がったのが、新市場についての数々の疑惑だった。
こういった問題を伝える報道を見た、聞いた後で、「豊洲にマンションを買おう」という
モチベーションは生まれない。若いお母さんなら「豊洲で子供を育てるのは怖い」と考えるかもしれない。
現在の豊洲の住民には気の毒だが、一度マイナスのイメージにさらされた街は、
そう簡単にそれを払しょくできない。
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