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人権団体のアムネスティ・インターナショナル日本支部が、大胆な作品で知られる芸術家の
「ろくでなし子」(44=本名・五十嵐恵)氏のトークイベントを開催直前に中止したことが
インターネット上で物議を醸している。
イベントは「表現の自由と人権をろくでなし子裁判から考える」と題し、2016年9月30日に同団体の
事務局で開催される予定だった。アムネスティ日本の活動マネージャーはJ-CASTニュースの取材に対し、
「ろくでなし子氏の主義主張に反対する意見が数多く寄せられたため」と中止を決めた理由を説明した。
ろくでなし子氏は、自身の体の一部の3Dプリンタ用データを支援者に配布したとして、わいせつ電磁的
記録等送信頒布などの疑いで2014年に逮捕・勾留されている(16年9月現在も刑事裁判中)。
今回のイベントは、芸術や思想と「ワイセツ」の境界をめぐり、「表現の自由」を訴えた、ろくでなし子氏の
逮捕について、本人とともに議論を深めるという内容だった。
だが、アムネスティ日本はイベント開催4日前の16年9月26日、ろくでなし子氏のトークイベントについて
「諸事情により中止とさせていただきました」と公式サイト上で発表。イベントの紹介ページや
公式ツイッターでの告知文をすべて削除した。
突然の中止決定にネット上で「失礼な団体」「初めからオファーすんな」との波紋が広がるなか、
当のろくでなし子氏も27日夕に「何の理由も聞かされないままでの中止に納得がいかない」とSNSで言及。
続けて、
「アムネスティー日本支部は人権を考える団体だと思っていましたが、わたしは今、わたしの人権を
踏み躙(にじ)られた気分です。先方からのオファーだったのに、メールだけでの一方的な中止の
お知らせに、非常に憤りを感じています」と団体の対応を痛烈に批判した。
そのうえで、「アムネスティ日本からの電話を待っていますが、未だありません」とも明かした。
さらにろくでなし子氏は同日夜、自身のウェブサイト上にアムネスティのロンドン本部へ向けた
「公開質問状」を掲載。今回のアムネスティ日本支部の対応への批判を繰り返した上で、
「この様なやり方は、果たしてアムネスティ本部の意向なのでしょうか?それとも、日本支部独自の
判断なのでしょうか?わたしには、このやり方は人権について考えるアムネスティの主旨と矛盾した
ものを感じてなりません」などと訴えた。
「表現の自由を考える」などとうたったイベントが中止されることになった理由とは、いったい何なのか。
アムネスティ日本の活動マネージャーは28日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「ろくでなし子氏の発言や主義主張に異議を唱える方々からのご意見が数多く寄せられたため、
当初の予定通り企画を実施することが困難だと考え、イベントを中止いたしました」と話す。
具体的にどのような意見が寄せられたかについては「全てを把握しているわけではない」というが、
「なかには、彼女を『レイシスト』だと批判する内容もあった」と説明する。
その上で、政治的スタンスをめぐる意見が会場でも出る可能性があることなどから、
「『表現の自由と人権』というテーマが話し合える環境ではなくなったと判断しました」
とも付け加えていた。
実際、アムネスティ日本のツイッターやフェイスブックには、「ヘイトスピーチに加担してますよ」
「どんな人選だよ」といった書き込みが数多く寄せられていた。そのほか、電話やメールでの
問い合わせも相次いでいたという。
ろくでなし子氏がこうした批判を浴びる背景には、彼女が15年11月に「レイシストをしばき隊」
(現・「C.R.A.C.」)のメンバーを揶揄するツイートをしたことで起きた騒動がある。
このとき、ろくでなし子氏は「しばき隊」関係者を中心に、ネット上での誹謗中傷を中心とする
「徹底攻撃」を受けており、それ以降、一部のネットユーザーから「レイシスト」との批判を集める
状態になっていた。(以下リンク先で読んでください)
URLリンク(www.j-cast.com)
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