16/09/23 13:12:25.84
★メルケル首相、突然のザンゲ…ついに難民政策の「失敗」を認める
EUの不協和音は高まる一方
川口 マーン 惠美
(中略)
■ドイツが招いた各国の右傾化
現在、EUには二つの大きな亀裂があり、どちらも原因を作ったのはドイツだ(と、少なくともEUの多くの国々は思っている)。
亀裂①は債務危機。
ギリシャ、イタリア、ポルトガル、スペイン、そしてフランスが、地獄のような不景気に陥ってすでに久しい。
これらの国々では、今や4人に1人が失業しており、若年層の失業率が50%近い国もある。
ところが、“借金はまかりならぬ”と一貫して彼らに厳しい金融引き締め政策を強いてきたのがドイツだった。
市場に出回っているお金を増やさずに、どうやって景気を回復すればよいのか?
そのドイツの失業率は4.2%で、記録的な低さ。しかも2014年以来、プライマリーバランス(歳入と歳出のバランス)
ゼロを達成している。こんな状態で、ドイツに対する不満が出ない方がおかしい。
亀裂②は難民。
難民問題は以前よりあったが、2015年秋、メルケル首相がダブリン協定(EUにおける難民政策についての協定)
を無視して、突然「難民ようこそ政策」を敷いたことで、深刻な局面を迎えた。
現在の危急の問題は、ドイツへ行こうとギリシャやイタリアまではたどり着いたものの、その先の国々が国境を
閉じているため、行き場を失ってしまった難民だ(少なく見積もっても16万人)。ギリシャもイタリアもすでにお手上げ状態。
そこでドイツが、EUの連帯を盾に、それらの難民を皆で手分けして引き受けようと言い出したので、
EU東部で反乱が起こった。「ドイツが勝手に呼び込んだ難民だ。自分たちで引き取れ」と。
URLリンク(gendai.ismedia.jp)
さて16日、スロバキアの首都、ブラティスラヴァで行われたEU首脳会議はどうであったか?
イギリスのEU離脱が決まってから初めての首脳会議だ。
その夜のニュースは開口一番、「EU首脳が同じボートに乗りました!」
“同じボートに乗る”という表現は、ドイツ語でも“呉越同舟”の意味になるため、予想外の進展が
あったのかと思えば、何のことはない、首脳たちがドナウ川下りの船の中で会議をしていただけだった。
ドイツ人得意の辛口ユーモアだ。
映像を見る限り、沈鬱な空気は濃く、同じ船には乗っているものの、利害を共にしそうには見えない。
運命共同体となるにはドナウ川では無理だろう。難民のように小舟で地中海まで出なくては。
結局、この会議で決まったのは、EU国境の防衛の強化と、経済破綻国への失業対策援助など。
失業対策は南欧の国々をなだめるためだろう。その他、EUの軍隊を統合して総司令部を作る
などという話も入っていたが、こちらの真意は不明。NATOの弱体化? 英米へのあてつけ?
いずれにしても、不協和音の元であった難民分配は綺麗に抜け落ちている。
喧嘩をしないためには、その元を断てばよいということか。
しかし会議後、レンツィ伊首相は共同記者会見を拒絶、「我々の意見が一致したかのように
見せかけるな」と取材陣に欲求不満をぶちまけた。
驚くべくは発表された記念写真。普段なら必ず前列の真ん中あたりにいるはずのメルケル首相が
2列目にいて、その前には東欧組の背の高い政治家が壁のように立ちはだかっている。
しかも、平地での撮影のため、メルケル首相は完全に隠れてしまって見えない。信じられない写真だ。
URLリンク(gendai.ismcdn.jp)
外交上のしきたりから言えば、首相歴の長い彼女には特等席が与えられて当然なので、
これはメルケル首相冷遇を世に示すための異例の計らいか?
反メルケル包囲網は、EUでもドイツ国内でも、だんだん狭まってきている。
(以下リンク先で読んでください)
URLリンク(gendai.ismedia.jp)
関連スレ
【移民ショック】シリア人の少年、ドイツでテロ計画 難民宿泊施設で拘束 [09/22]
スレリンク(newsplus板)
【欧州難民流入】独ベルリン市議選、与党CDU大敗 「反難民」党が躍進 [09/19]
スレリンク(newsplus板)