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★日本に暮らすクルド人共同体「ワラビスタン」
2016年09月17日 02:52(アップデート 2016年09月17日 03:28)
2015年、日本の入国管理局に届けられた難民受け入れ申請の数は7千件を越した。
そのうち難民認定を受けた件数はわずか27件にすぎない。
さて埼玉県蕨市にはトルコをはじめ、シリアとイランから日本に来られた2000人のクルド人が居住し、
「ワラビスタン」と呼ばれるクルド人共同体がある。埼玉県蕨市及び川口市に拠点を置く一般社団
法人日本クルド文化協会が活動を行っている。「ワラビスタン」のクルド文化協会事務局長を
務めるチョラク・ワッカス氏にスプートニク日本のアンナ・オラロヴァ記者がインタビューを行い、
日本における難民問題、移民への態度についてお話を伺った。 蕨市にある「ワラビスタン」はすでに
日本社会の一部となっている。この4月、熊本県で大地震が発生した際、クルド人たちは国際難民
援護協会のメンバーと共に、いの一番に被災地に入り、支援物資を運んで瓦礫の除去作業に携わった。
蕨市の駅前では、日本人とクルド人の子供たちが、熊本災害支援のため募金活動も行なった。
6月20日の国際難民デーでクルド人ボランティアたちは、川口市、蕨市を地元警察と共にパトロールして回った。
この地域に住むクルド人の多くがが建設業、レストラン業で働き、大学でクルド語を教えている。
ワッカス氏は日本人社会はクルド人に対して非常に友好的で、「真面目で責任感がある」ととらえていると語っている。
しかし、完全に受け入れるということはない。
スプートニク:2015年、日本で難民申請を行った人は7千人を超えるにもかかわらず、申請を受理された人はわずか27人です。
日本に在住するクルド人で難民認定を受けた人はいますか?
ワッカス氏「ここ25年、クルド人は難民申請しているんですけれど、今まで政治的な難民として認められた人は一人もいませんね。
でも特別在留資格を持っている方はいます。」
スプートニク:なぜ日本は難民認定を出さないのでしょう?
ワッカス氏「最初に日本のシステムを理解してからということになっています。今までの日本の歴史の中で移民と難民という
違いがあります。日本は島国です。そして韓国、中国、北朝鮮という隣国との問題がありますので、本音で言えば難民を
受け入れることができないんですね。ドイツ・フランス・イギリスなどは第二次世界大戦後、労働者が不足していました。
このような理由から、ヨーロッパでは移民を受け入れてきた歴史もあり、そういう観点から難民認定されます。
でも今までは日本ではそういうことはなかったんですね。日本は労働力は自力で処理できますから外国人の
労働力は必要ないとして、今まで移民のことは考えませんでした。最近は、状況に変化が起きています。」
(中略)
私たちクルド人は、日本国籍をもらおうとしているのではありませんし、永遠に日本に住もうというのでもありません。
国連は、トルコ政府から政治的弾圧を受けているクルド人は、難民であるとみなしています。
しかし、国際的なスタンダードに沿って難民認定がもらえなくても、特別在留許可が出れば、
問題はなくなります。もし労働ビザがもらえるのなら、それは日本人側からしてみればクルド人を
雇ってよいという保証になりますから、私たちは嬉しいです。」
クルド人共同体の誰もが毎日のように言葉の問題、社会の壁にぶち当たっているというのに、
30分にわたるインタビューの間、ワッカス氏の口からは一度も愚痴は漏れなかった。ワッカス氏はこう語る。
「私たちは闘士です。クルド人には武士の精神がありますから。」
URLリンク(jp.sputniknews.com)