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★【関西の議論】中韓〝爆〟インバウンド争奪戦の明暗 「リモコンをハングル表示」ジャンカラ成功、住之江競艇は苦戦
2016年9月2日 11時2分 産経新聞
韓国や中国からのインバウンド(訪日外国人)でにぎわう大阪。
中国人客による家電やブランド品の「爆買い」はピークを過ぎたといわれる一方、道頓堀クルーズや
カラオケなど、大阪や日本ならではの体験やサービスを楽しもうとする観光へのシフトが顕著になっている。
絶好の商機を逃すまいと、観光地やレジャー施設はあの手この手で取り込みに躍起。〝争奪戦〟の結果、
「遊びに行ったら中国人や韓国人ばかりで外国みたいだった」と違和感を覚える日本人客も増えているが、
インバウンド狂想曲は高らかに鳴り響き続けているようだ。(井上浩平)
■クルーズの大半は韓国人
「日本人はオンリーツーピーポーですね」
8月18日午後7時すぎ、大阪・ミナミの道頓堀川を航行するクルーズ船上で、ガイドの土井祐香さん(21)が
マイクで話すと外国人客からどっと笑いが起きる。約70人の乗客に「どこから来ましたか?」と尋ねたところ、
約40人が韓国で、他に中国や台湾などが挙がった。「日本人だ」と答えたのは2人だけだったのだ。
土井さんは「会社から『案内で日本語は必ずしゃべって』と言われているけど、お客さんはアジア系の
外国人ばかり。普段は韓国人客が8~9割なので今日は少ないほう」と話す。
一本松海運(大阪市北区)が運営する「とんぼりリバークルーズ」は、道頓堀川を約20分かけて遊覧船で
楽しむ。「水の都・大阪らしい観光を」と、日本人観光客をターゲットとして平成17年8月に就航した。
当初は集客に苦戦し、1日の乗客が50人以下ということも珍しくなかった。しかし、外国人観光客の
増加と歩調を合わせるように激増。年間乗客数は23年度が約7500人だったが、翌年度以降は
約3万3千人、約8万人と増え続け、昨年は4~12月の9カ月間だけで約16万8千人を記録した。
乗客の大半は外国人という。
同社営業部の鈴木麻希係長(41)は「グリコの看板など大阪らしい景観が受けているようですが、
正直なところ、それほど見所のない川で船に乗るという単純な観光。外国人客が増えるにつれて
押し出されるように日本人客は減っている。それでもインバウンドはありがたいし、ぜひ取り込みたい」と力を込める。
■〝外国人専用〟パス効果
インバウンドの集客に大きな成果を挙げているのが、大阪観光局が発行する「大阪周遊パス」だ。
大阪市内で電車やバスが乗り放題になるため外国人客に好評で、パスを提示すれば同クルーズや
大阪城天守閣、通天閣などの利用や入場が無料となる。
観光局によると、パスは13年、同市此花区のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の
開業に合わせて発行を開始。USJ以外の観光施設にも足を運んでもらうことを狙い、当初はパスポートを
見せて購入する外国人専用のチケットだった。
26年から日本人も買えるようになったものの、購入者の85%が外国人といい、国別では韓国に続いて
台湾、中国が多い。海外で大阪を紹介するCMを放送したり、旅行業者への売り込みを強化したりした結果、
年間の販売枚数は24年度が約20万枚だったが、昨年度は約91万枚まで増えた。
担当者は「アベノミクスの入国ビザの要件緩和も追い風となり、販売数は毎年倍々ゲームで増えている。
かなりの特典が付いたチケットなので、〝お得な情報〟に敏感な韓国人客らが、インターネット上で存在を
広めてくれた口コミ効果も大きい」と分析する。
■カラオケ店にも殺到
外国人客であふれる大阪では、「より日本らしい観光を楽しみたい」と意外な場所が人気を集めている。
「韓国語や中国語の曲が歌えるかどうか、アジア系の外国人客から尋ねられることが今年に入って
非常に多くなった」。ジャンボカラオケ広場心斎橋店(同市中央区)の砂森康店長(27)は明かす。
ツアーではなく、個人旅行とみられる4~8人の家族連れが1~2時間利用するケースが多く、
周辺のドラッグストアで買い占めたとみられる目薬やダイエット用のサプリメントなどを大量に詰めた
袋を持ち込んでいるという。
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