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★【築地市場移転問題】不気味すぎる“都議会のドン沈黙”のワケ
2016年8月30日 17時30分 東スポWeb
不気味すぎる“ドン沈黙”のワケは―。小池百合子東京都知事（６４）が今週中にも
緊急会見を行い、築地市場の移転問題について見解を発表する。豊洲新市場開場は
１１月７日で時間の余裕はない。なのに土壌汚染や使い勝手の悪さなど課題がいっぱいで、
小池氏が延期を選択するのではないかとの観測が出るのもやむなしだ。一方、築地移転
推進に尽力したといわれる“都議会のドン”内田茂都議（７７）は反論もせず不気味なまで
に沈黙したまま。そのウラにあるのは…。
小池氏の側近ともいえる若狭勝衆院議員（５９）は、テレビ番組で「（２９日以降に）移転
問題について緊急記者会見を開くことになるだろう」と話している。３０日には小池氏と
元日弁連会長で先月の都知事選出馬を断念した宇都宮健児氏（６９）が都庁で面会。
宇都宮氏は移転に慎重な考えを持っており、小池氏にその旨を伝えるものとみられている。
このところ豊洲開場に不利な情報ばかりが出てきている。豊洲新市場の施設の耐震性に
関する構造計算書と実際の構造が一部ではあるが異なるところが判明したという。
また、小池氏が特に注目している地下水のモニタリング調査もある。モニタリング終了が
１１月１８日なのに、その前の７日に開場が予定されている。
「大きな疑問を持っている」と小池氏がいぶかるのも無理はないスケジュールだ。
流れは完全に移転延期に傾いている。永田町関係者は「小池氏にとっては延期しないと
『今までと同じじゃないか』と言われてしまう。延期ありきで考えているはずだ」と指摘した。
延期となればドンといわれる内田氏をはじめとする都議会自民党との激突は避けられない。
都議会自民党は移転に賛成してきたからだ。ところが、内田氏らはこの件について何も言っていない。
不気味なほど沈黙している。
移転反対派は「もし延期となれば、間違いなく補償問題が発生します。すでに移転を前提に
事業者らが投資をしています。新しい設備の注文とかそういうので、１０００万円単位の額が
動いています。これらで大騒ぎになるでしょう。ほかにもこまごましたことを含めていろいろあるけど、
すべて都がフォローしないといけない」と話す。
補償となった場合、都民の税金を使うことになるかもしれない。移転を延期しても新市場の
維持費がかかる。要するに、延期になれば大混乱が起きるのだ。
「混乱は予想できることなので、反対派としては小池氏をフォローしたい。ただ、実際に混乱を
目の当たりにすることで『やっぱり延期はしない方がよかったんじゃないか』という空気が都民や
国民に生まれやすくなります。反小池の人たちはそれを待っているのでしょう。メディアなどで
『それ見たことか』と世論誘導するはずです」（前出の反対派）
今はまだ小池氏に期待する世論が大きい。しかし、移転延期をめぐって混乱が起きれば「あれ？」
と思う人も出てくるだろう。世論が変わりかねないのだ。
沈黙を貫くドンは、小池氏がこの“落とし穴”にはまるのを待っているというわけ。
逆に小池氏が延期を選択しなかった場合でも、「改革するんじゃなかったのか？」と支援者が
離れかねない。どちらに転ぼうともドンにとっては何か話して目立つよりは、黙っていた方が得になる状況といえる。
移転延期となれば多少の混乱が起きることは誰もが予想できること。小池氏にとっても正念場だが、
都民もまた試されている。
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