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★SEALDs解散、学生たちが活動で遺したものとは？
降旗 学 [ノンフィクションライター]
終戦記念日にあたる八月一五日、ＳＥＡＬＤｓという学生組織が一部の人に惜しまれつつ解散した。
彼らは、“一部の人たち”からは熱烈に支持されたが、他方では哄笑も浴びせられた学生組織だった。
彼らのやることなすことは、私には全てが中途半端に映った。学生さんだからと言ってしまえば
それまでだが、彼らからは、およそ大学生らしい知性というものが感じられなかった。
その典型が、ＳＥＡＬＤｓメンバーのこんな発言だろう。
〈もし本当に中国や韓国が攻めてくるというのなら、僕が九州の玄関で、とことん話して、
酒を飲んで、遊んで、食い止めます〉
こんな寝言を本気で言っていたのであれば、ＳＥＡＬＤｓの正体はただの道化師集団以外の
何ものでもない。最高学府（＝大学のこと。東大を指す言葉と勘違いしている人が多い）に
学ぶ学生が口にするには、あまりにもお粗末ではないか。
法制や憲法はもとより、この程度のレベルで外交や防衛を語ろうとするから
“安保法制で徴兵制が始まる”などという妄想妄言に取り憑かれる。
ＳＥＡＬＤｓのさきがけは“ＳＡＳＰＬ（サスプル：特定秘密保護法に反対する学生有志の会）”
という組織だったようだ。
〈ＳＡＳＰＬは、特定秘密保護法が施行される一四年一二月までに三度のデモを行なって解散したが、
翌一五年五月にシールズとして生まれ変わり、デモを続けた〉
最初は特定秘密保護法に反対する学生集団。次いで安全保障関連法案に反対する集団に変貌し、
さらに共産党＋他の野党と組んで選挙活動を展開したかと思えば、何故か沖縄で米軍基地の辺野古移設に
反対する市民集会に参加し、元軍属に殺害された被害者女性とは一面識もなかったのにＳＥＡＬＤｓ
メンバーが弔辞を読んだりもした。
活動範囲が広がったというよりは、節操がなかった。ＳＥＡＬＤｓ諸君は声高に“民主主義だ”
“立憲主義”だと叫んでいるのだが、実際のところ、彼らが何をやろうとし何をやりたかったのかは
伝わってこないのである。
ネットなどのメディアを通じて伝わってくるのは、法案に抗議するためハンストを断行したメンバーが
いたのはいいが、ハンストタイムは午前から夕方までで夜間は帰宅とかハンストなのに水分補給を
欠かさないとか食事は摂らないがお菓子を食べているといった滑稽な内容だったりした。
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デモにおける彼らの素行にも大人たちは眉をひそめた。ＳＥＡＬＤｓが先か共産党が先かはさておき、
彼らは安倍晋三総理をヒトラーにたとえたばかりか、一国の総理を“アベ”と呼び捨てにし、
さらに“アベ死ね”といった憎悪表現を前面に押し出した。彼らは、気持ちを一にする“同志”こそ
互いにリスペクトするものの、考え方の違う者には礼儀をわきまえず、礼節を重んじようともしなかった。
〈若者が参加したいと思うようなデモにするため、カフェやクラブで流れる音楽を選んだ。
デモを告知する宣伝印刷物「フライヤー」も、奥田（愛基・ＳＥＡＬＤｓ発足メンバー）は
「ヨーロッパのファッション雑誌に載っていても恥ずかしくないものを作ろう」とデザインにこだわった（中略）
こだわりは、独特のラップ調で訴える言葉「コール」にも及んだ（中略）牛田悦正（ラッパー）は
一五年六月五日の国会前デモで、五十五年前の日米安保条約改定に反対し、国会前に
押しかけた市民の数を挙げながら「国会前に三〇万人を集めますよ。教科書に載るようなことが
起こりますよ」と強調した〉
形から入ることがＳＥＡＬＤｓのスタイルだったようだ。だから知性は置き去りだったのかと納得してしまう。
ＳＥＡＬＤｓに欠けていた知性を補ったのが、神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏だったり
法政大学の山口二郎教授だったり上智大学の中野晃一教授だったり作家で明治学院大学
教授の高橋源一郎氏ら教授陣と朝日新聞だった。が、学生を導くはずの山口教授からして、
「安倍に言いたい。お前は人間じゃない。たたき斬ってやる！」
などと率先して総理を呼び捨てにしては物騒な発言を繰り返すありさまで、ＳＥＡＬＤｓ支援の学者
ってのは“戦争には反対でも殺人は容認するのか”などと揶揄されたりもした。戦略なき学者バカの
限界を露呈したのである。（以下リンク先で読んでください）
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