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★【群馬】日帰りできるブラジル「大泉」 五輪契機 町のＰＲに躍起
2016年8月7日
六日開幕したブラジルのリオデジャネイロ五輪をきっかけに、人口の一割弱をブラジル人が
占める大泉町が注目を集めている。ブラジル人住民全体の盛り上がりは大きくないが、
関係者は町を知ってもらう好機ととらえて奔走している。（原田晋也）
六日昼、大泉町のブラジル料理店「ロディオグリル」に、東京からの日帰りツアーバスが到着した。
ツアー客ら四十五人は串刺し肉を焼いたブラジル料理「シュラスコ」を味わい、食後は近くの
「リオ・トーキョー・カフェ」でサンバの頭飾りを身に着けて記念撮影を楽しんだ。町観光協会の
職員も法被姿で駆け付け、多文化共生を目指す町を紹介するチラシや記念品をツアー客に
手渡した。
埼玉県越谷市から地元の仲間と参加した芦川雅之さん（５１）は「陽気な店員さんなど、
他の地域にはないブラジル感がある。よりブラジルやリオ五輪に興味が湧いた」と喜んだ。
ツアーを企画した東武トップツアーズ（東京都）は、リオ五輪に合わせ大泉町を「日帰りで行ける
日本のブラジルタウン」として売り込んだ。担当者は「予想を上回るほどの申し込みがあった」と
反響に驚く。先月三十日も同様のツアーを組み、満員だったという。
さらにロディオグリルでは五輪開催期間中、リオ五輪キャンペーンを開催する。土日と祝日は、
シュラスコを除くブラジル料理の食べ放題を通常より二割引きの千七百八十円にし、
午後五時から閉店する午後八時までは九百八十円（いずれも税抜き）にする。
平日もランチセットを充実させる。店内では開会式の録画映像を流し、最新の日本とブラジルの
メダル獲得数を示す壁紙を張り、大会機運を盛り上げる。
同店を経営する日系ブラジル人の宮崎マルコ・アントニオさん（５１）は「五輪をきっかけにブラジルや
大泉に興味を持ってもらいたい」と期待している。
一方で、母国開催ながら町内のブラジル人住民の盛り上がりは現時点では限定的だ。
キャンペーンを実施する店は少ない。ロディオグリルでは五輪開催が近づくにつれて客が
約三割増えたが、ほとんどが日本人客。町内では開会式のパブリックビューイングなどは
見られなかった。
町と大泉署が観戦時の騒音防止を呼び掛けるチラシを町内の飲食店に配ったことも背景
にあるが、町内で働く日系ブラジル人の田中セルジオさん（２９）はこう打ち明ける。
「球技好きのブラジル人にとっては、一番盛り上がるのは五輪よりもやっぱりサッカーの
ワールドカップなんです」
URLﾘﾝｸ(www.tokyo-np.co.jp)