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2016.8.11 05:00
★【「日本人の誇り」育てたい(4)】修学旅行先の韓国で生徒に土下座させた教育…命がけで正常化 教育評論家・中塩秀樹さん
広島県は、かつて「教育県」と呼ばれていました。しかし、私が高校教諭になった頃には
その面影すらなく、学力は全国40番台辺りを低迷する常連県で、学習指導要領無視の
教育がまかり通っていました。
定められた授業時数の7割程度しかしていなかったり、教員が勤務時間中に組合活動を
していたり。「道徳」は大半の学校で行われ+ず、実施している学校でも時間割には「道徳」
ではなく「M」と表記するなど、道徳という言葉を知らない生徒も多くいました。
修学旅行は行き先が海外の場合、韓国が最も多く、出発前に「日本がどんなにひどいことを
したか」という反日教育を行い、行った先で生徒に土下座をさせるところもあったのです。
学校運営では、教職員が校長の権限を奪い、職員会議ですべてを決める。校長を「校長係」
として教職員と同列の業務分担に位置づけた学校も。学校組織の中核として責任ある「主任」
という立場を教職員組合が認めず、1~2年生教員を主任にし、主任手当を組合に拠出させる
などという行為も横行していました。
こうした惨状に対し、私を含めて「何とかしたい」と思う教員もいましたが、どこから手を着ければ
よいか分からない。そんな平成7年のある日、同僚に誘われて広島で開かれた講演会に参加しました。
講師は「福岡教育連盟」という福岡県内の教職員団体で委員長を務める佐々木重利先生。
当時、がんに侵された体だったにも関わらず、福岡県の教員が命がけで教育正常化に取り組んだ
話をしてくださった。「偏向教育はアヘンのように学ぶ者の人生を狂わせる。広島の子供たちのために
立ち上がってください」という先生の言葉が忘れられず、私の腹は固まりました。
それ以降、福岡や文科省の方々から教育正常化の手法を学び、「優先すべきは将来を担う
教員を正しく育てること」と考えて生徒指導や進路指導、教育関係法令、道徳教育などの
研究会を結成。「教育活性化研究協議会」という研修団体も設立し、若い世代の教員の
指導・育成に当たるとともに、広島の教育の問題点を整理して改善策をまとめる作業も
手がけたのです。
さらに私たちの活動を大きく方向付けたのが、産経新聞広島支局の当時の支局長との
出会いでした。新聞記事の意見を言おうと支局を訪れたのですが、そこで支局長と意気投合し、
やがて「教育再興」という連載記事につながりました。
12回に及ぶ記事のおかげで、広島県教育の問題点や改善すべき方向が広く認知され、
「教育正常化」が県民の総意になったのです。
そして、賛同してくれた国会議員や県会議員の方々の尽力もあり、ついに平成10年、
文部科学省が県教委に対し、「法令の逸脱など不適正な実態がある」として是正を指導
しました。示されたのは、「式典での国旗掲揚・国歌斉唱」「道徳の名称・指導内容」
「職員会議の運営」「主任の人選」など13項目。いずれも私たちの指摘・提言がベースに
なっていました。
文科省の指導を受け、県教委はようやく是正に乗り出します。その後にも、県立世羅高校の
校長や、別の学校の民間出身校長が自殺するなどの痛ましい事件がありましたが、
それでも「教育正常化」は少しずつ進んでいきました。
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