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★「僕が生れたことは悪いこと?」 強制国外退去処分を言い渡された少年が心境を激白
2016.08.06 20:00
不法滞在で強制退去処分を言い渡され、国を相手に裁判で争っている、
タイ人のウォン・ウティナン君(16)が、5日放送のAbemaTV『AbmeaPrime』で、
Skype出演にて心境を吐露した。また番組にはNGO「山梨外国人人権ネットワーク・オアシス」
代表の山崎俊二さんと、外国人の労働問題、入管事件を多く取り扱う暁法律事務所
指宿昭一弁護士も出演。ウティナン君が何故そういう処分になっているのか、また国の制度などについて、話を聞いた。
■不法滞在のまま働くしかなかった母と、その元に産まれたウティナン君。強制退去処分までの経緯
ウティナン君は、2000年、山梨県甲府市生まれ。日本の国籍は持っていない。
このため14歳の時、退去強制処分を言い渡された。
タイ人の母親は、タイ人ブローカーに「日本でレストランの仕事を紹介する」などとだまされ、
1995年に連れてこられたという。来てみると身に覚えのない借金を背負わされており、就労ビザもなく、
不法滞在のまま働くしかなかった。その後、山梨県甲府市でタイ人男性と知り合い2000年、
ウティナン君を出産。しかし数年後に男性とは別れ、母親は、不法滞在の発覚を恐れて長野や山梨を転々。
ウティナン君は小学校にも通えなかった。
2011年、ウティナン君が11歳の時、息子を学校に通わせたいと考えた母親が、甲府市内の人権支援
団体を訪問。ウティナンさんは団体が主催する学習教室に通い始め、2013年に甲府市の中学校に
2年生で編入した。その年に在留特別許可を申請するために母子で東京入国管理局に出頭したが、
許可を得るどころか不法滞在を理由に、国外退去処分を言い渡された。
2015年1月、退去強制処分取り消しを求め、東京地裁に提訴したが、2016年6月30日に敗訴。
しかし日本に残りたいウティナン君は、2016年7月14日、東京高裁に控訴。母親は控訴しなかった。
一審の最終意見陳述で、ウティナン君はこんな作文を裁判官に渡している。
「僕は日本で生まれて育ったので、日本のことしか知りません。
どうして僕が日本に居られないのでしょうか?
何か悪いことをしたのなら、教えてほしいと思います。
僕が生れたことは悪いことだったのでしょうか?
どうか僕のことを認めてほしいと思います。」
■ウティナン君の現在の心境を直撃取材
―日本で生まれ育って、一度も行ったことがないタイ。帰りなさいといわれて、どんな気持ちですか?
ウティナン君)呆然として、頭が白くなってしまって。最初どういう意味かわからなくて。山崎さんに連絡して、
そのことを理解したんですけど、悔しいのと悲しいのと辛いのと、気持ちが複雑で、いっぱいいっぱいでした。
―東京地裁では敗訴ということでしたが、控訴をするという決意の思いは?
ウティナン君)16年間日本で生活してきたんですが、山崎さんに裁判をするかどうかきかれて、
自分の心のなかを確かめて、裁判をすると決めました。こういう結果になるということも理解していた
うえではあったんですが、やっぱり残念です。
―お母さんが、控訴しない理由は?
ウティナン君)僕が日本にいられるんなら、私はいいよ、と言ってくれました。
―一緒に住めなくなる。ウティナン君も、それを覚悟で?
ウティナン君)自分が、日本に残りたいと決めました。
■外国人の労働問題、入管事件を多く取り扱う暁法律事務所 指宿昭一弁護士の話
―今回のような案件は、他にもあるんでしょうか? 裁判でくつがえすという前例は?
指宿弁護士)ウティナン君については負けたほうがおかしくて、控訴審で勝たなければおかしい、
と私は思います。が、現実には難しいと思いますね。 >>2へ
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