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★公立高校修学旅行先1位 沖縄での反日教育の実態
2016.07.19 07:00
修学旅行は生徒たちの楽しみの一つであり、社会のことを学ぶ重要な機会だ。
だが、公立高校の現役校長・森虎雄氏は、「修学旅行には子供たちに“反日”を
すり込む様々な罠が仕掛けられている」と警鐘を鳴らす。
* * *
高校生が待ちわびる修学旅行は「反日・自虐教育のメーンイベント」と化す一面があります。
公立高校の現役校長である私は、その現場を何度も目撃してきました。
反日修学旅行の担い手は、教職員組合に所属する「組合教員」や、自らも「自虐史観」
教育を受けてきたノンポリ教員です。組合教員が特定のイデオロギーに基づく「平和教育」
を推進し、国家観のない事なかれ主義のノンポリ教員が追従する構図です。
かつて、反日修学旅行の実践の場は、広島が主流でした。社会科教員だった私は1992年に
修学旅行の担当者として生徒たちと広島を訪れ、被爆者の声を聞き、平和記念公園にある
資料館を見学しました。
旅行前には日本の戦争加害について教える“平和教育”が行われました。
その時、ノンポリ教員が「私は日本人に生まれたことを恥ずかしく思います」と生徒の前で
発言したことが忘れられません。こうした自虐史観を育むことこそ、反日教育の大きな目的なのです。
最近は、公立高校の修学旅行先として沖縄が1位になっています。
実際にそこでどのような反日教育が行われるかを紹介しましょう。
まず、修学旅行に先立つ「事前学習」として、私の赴任校では「ひめゆり学徒隊」の
生存者・Kさんの講演が行われました。
そこでKさんは次のように言いました。
〈日本兵は沖縄県民を守りませんでした。自衛隊だって戦争になったら皆さんを守りませんよ。
この学校だってどうなるかわかりません〉
一方的な発言ですが、これは序の口です。数年前、教頭として引率した沖縄への修学旅行では、
初日に沖縄戦の戦跡を巡りましたが、最初に驚いたのはバスガイドの解説です。
バスが米軍基地の近くを通ると「基地周辺は騒音と米兵の犯罪に苦しんでいる」
「普天間基地がなくならず、沖縄県民が犠牲になっている」など、反日・反米発言を繰り返していました。
あまりの偏向に、どこでガイドの内容を学んだか尋ねると、彼女は「バス会社が招いた大学教授や
郷土史家から講義を受けた」と答えました。特定思想を持つ“有識者”が若いガイドに一方的な
歴史観を吹き込み、彼女たちに代弁させる。そんな構図が見えてきました。
その後訪れたのは、沖縄戦で米軍から激しい攻撃を受け、日本兵と現地住民が一斉に
逃げ込んだガマ(避難壕)です。入り口には60代と思しき地元の女性ガイドが待ち構えており、
ガマの説明もそこそこに日本兵をこう糾弾しました。
〈日本軍は沖縄の住民が邪魔になり、民家に手榴弾を投げて殺した〉
〈日本軍は中国各地で中国人を殺しまくり、女性を手当たり次第レイプした〉
いずれも史実で確認されていない話です。
ガマに入るとガイドは懐中電灯を消すよう指示し、暗闇の中で「ここで日本兵は死ぬ前に
『お母さん!』と声をあげたんだよ」とおどろおどろしく話しました。恐怖で数人の女子生徒が
泣き始めたほどです。さらには「憲法九条があるからこれまで日本は平和だった」と言い切りました。
続く沖縄県平和祈念資料館には、沖縄戦の凄惨さを煽り、“日本の戦争は侵略戦争”と
印象づける展示物が並びます。館内を教職員組合出身の元教師が歩き回り、
修学旅行生に自虐史観を植え付けていました。
私の経験上、真面目な生徒ほど、こうした案内人の偏った説明を真に受けてしまいます。
旅行後のアンケートで「ガマのガイドの話をどう感じたか」と問うと、多くの生徒が「地元住人の
言うことだから本当にあったのだろう」と答えました。
高校生が戦地を訪れて体験者の声を聞き、戦争の悲惨さを学習するのは有意義なことです。
しかし、史実を無視した説明と政治的な発言は看過できません
沖縄から戻った私は観光バス会社とガマのガイド団体に抗議文を送りました。
バス会社は「不適切なガイド」を認めて改善を約束しましたが、ガマの団体から返信はありませんでした。
※SAPIO2016年8月号
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