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★<自民党>HPで偏向事例を募集…教員「密告を促す」
20:28毎日新聞
自民党が、教育現場の「政治的中立性を逸脱するような不適切な事例」を、
党のホームページ(HP)で募っている。党は中立性を逸脱した教員への罰則を
含めた法改正を検討しており、そのための実態調査だと説明する。
これに対し教員からは「生徒からの密告を促すものだ」と批判の声が上がっている。
木原稔・党文部科学部会長(衆院熊本1区)は7日、ツイッターに「18歳の高校生が
特定のイデオロギーに染まった結論に導かれる事を危惧してます。皆さまのご協力を
お願いいたします」と投稿し、HPのリンクを張った。
9日夕のHPには「教育現場には『教育の政治的中立はありえない』『安保関連法は
廃止にすべき』と主張し中立性を逸脱した先生方がいることも事実」と記載があり、
そのうえで「政治的中立性を逸脱するような不適切な事例」について、「いつ、だれが」
など具体的な情報を所定の欄に記入するよう求めていた。
党によると、調査は6月25日に党文部科学部会がHPで始め、期限は未定で
「参院選とは無関係」と説明する。同部会は、教育公務員特例法を改正して
中立性を逸脱した教員に罰則を科せられるかを検討しており、調査結果を今後の
議論の参考にするという。党側は集まった情報について「別の目的には使わない」とする。
東京都内の私立高校の男性教員は「自民党は生徒に密告させたいのか。
戦時中の治安維持法を連想した。常軌を逸しているとしか思えない」と厳しく批判。
神奈川県内の公立高校の男性教員は「権力を持つ側がこうしたことをすれば、
現場が萎縮するだけ。我々は『政治を身近に』と思って主権者教育を進めているが、
足かせにしかならない」と憤る。【伊澤拓也】
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