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★「いつか国籍取って投票したい」 親が不法滞在の17歳
伊東和貴2016年7月1日09時27分
友達と違って、ずっと投票できないのかな―。18歳以上が投票できるようになった参院選を
複雑な思いでみる若者がいる。千葉県で生まれ育った高校3年の少年(17)は親が不法滞在の
外国人で、在留資格がない。「いつか日本国籍を取って投票したい」と話す。
日本に出稼ぎに来たフィリピン人の両親の間に生まれた。父の記憶はない。
母は幼い時に「すぐに帰ってくるから」と言い残して去った。
同居していたフィリピン人女性(60)が、義母として育ててくれた。
義母はバブル時代に短期滞在の観光ビザで来日。2007年に日本人男性と結婚した。
少年は男性と養子縁組をし、日本名になった。だが、義母も少年も在留資格は得られず、
身柄の拘束を一時的に解かれる「仮放免」のままだった。小4の夏、義父は病死。
仮放免中は就労が禁じられており、2人は友人らの支援で暮らすようになった。
義母は日本語の読み書きができず、自由研究も宿題も一人でやった。社会のことを知るため、
テレビのニュースは小1から朝と夜に欠かさず見た。高校のサッカー部ではレギュラーとして活躍する。
「一度きりの高校生活だから」。高2の秋、生徒会役員選挙に立候補し、当選した。
校則の見直し、被災地支援の募金、文化祭……。全校生徒のために働く生徒会は楽しい。
一方で、現実の政治家には幻滅も感じる。国会での居眠りも政治資金での私物購入も
「生徒会では考えられない。国民の代表としておかしい」。
でも、自分は日本国民ではなく…(以下、会員記事)
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