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★英EU離脱で参院選野党がアベノミクス批判の構え
[2016年6月25日9時40分 紙面から]
想定外の「EU離脱ショック」は、与野党の参院選戦略も直撃した。与党は選挙戦序盤、
優位な戦いが伝えられるが、今後、国内の経済や金融市場の混乱が進めば、首相が選挙の
「最大の争点」としてきたアベノミクスへの批判に変わる事態を、警戒している。
野党は、株高・円安が原動力だったアベノミクスの「終わり」と訴え、首相の政権運営をさらに
批判する構え。中盤に向けて、アベノミクスは与党、野党のどちらに、風を吹かせるのか。
首相は、英国のEU離脱確定を受けた岩手県内の演説で「しっかり対応しなければならない。
為替市場をはじめ金融市場の安定化が必要だ」と強調。「英国のEU離脱、新興国経済の陰り、
こうした新たな危機に対応するため、あらゆる政策を総動員すると首脳宣言でまとめた」とも述べた。
首脳宣言とは、先月の伊勢志摩サミットのもの。首相はサミットで、世界経済の下方リスクが
高まっているとして、各国首脳に認識の共有を呼び掛けたが、海外メディアは「説得力がない」
などと酷評。消費税増税延期判断の「口実」とも、指摘された。
しかし今回、世界経済が大きなリスクを抱える事態に発展したのは事実。与党内では首相が英国の
EU離脱を予見し、消費税増税延期の判断をしたと「評価」する声まである。首相もTBS番組で、
首脳宣言は、英国のEU離脱の影響に備える狙いがあったとの認識を示し、再延期判断は「正しかった」
と強調した。
首相はこれまで、経済政策が参院選最大の争点としてきた。野党の改憲批判と一線を画する意味もあったが、
今回の事態で、有権者の注目がさらに経済政策に集まる可能性が出てきた。国内経済の不透明感が深まれば、
国民の不安がアベノミクス批判へと向く恐れもある。選挙戦優位の「風」が変わるのを警戒する与党は、
政府に迅速で的確な対応を求める方針だ。
一方の野党は今後の遊説で、アベノミクス批判をさらに強める。民進党の岡田克也代表は24日の会見で、
「大変深刻だ。アベノミクスをけん引した円安・株高が逆回転し始めた。アベノミクスのうたげは終わった」と述べ、
アベノミクスは限界だと指摘。同党は、劣勢とされる選挙状況が変わる余地があるとみており、ほかの野党も、
首相の経済政策を追及する方針だ。
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