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★TV１億円相当を詐取 名うての詐欺師だったNPO元理事長
2016年6月19日
その道では知られた詐欺師だったようだ。１７日までに詐欺容疑で警視庁に逮捕された
ＮＰＯ法人「全国健康増進研究会」元理事長の滝川英吉容疑者（６８＝東京都中央区）。
滝川は「福祉施設に寄付するテレビを買いたい。代金は翌月支払う」などとパラマウントベッドの
担当者にウソを言い、約６年前から９００台（約１億円相当）以上をだまし取ったという。
「当時理事長だった滝川は、実在する有名公益財団から請け負ったと担当者に話し、
安心させていました。ところがテレビを保管していた倉庫の関係者が、業者に転売する
滝川を目撃し、事件が発覚。警察が『全国健康―』を調べるうち、他に多くの怪しげな
業者が関わっていることが判明した。精査するため、逮捕までに時間がかかったようです」（捜査事情通）
何でも滝川は、３０代の頃から詐欺を繰り返していたという。
「８０年、９０年代に悪質商法や多重債務者を狙った広域詐欺事件の主犯として捕まり、
実刑も食らっています。捜査員の間でも『家電詐欺が得意』と有名でした」（前出の捜査事情通）
それにしても、なぜ、そんな名うての詐欺師がＮＰＯ法人の理事長になれたのか。
「『全国健康―』は２００４年に群馬で設立され、０７年に都内に移転。
初期メンバーはひとりも残っていません。経緯は不明ですが、滝川は途中から入り込み、
ちゃっかり理事長におさまった。ＮＰＯ法人の理事の身元照会は設立時にしか行われません。
途中交代した理事は調べられない。滝川はそれを知っていたのでしょう」（関係者）
その「全国健康―」がいわくつきで、「届くはずの福祉車両が届かない」などの苦情が、
東京都に何度も寄せられていたという。都の管理法人課によると、説明要請を促しても
「分かりました」と言うばかりで、改善されなかったという。
「全国健康―」の事務所を訪ねたが、内線電話で「ノーコメント」とけんもほろろ。
“野放し”にしている行政にも問題があるんじゃないか。
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