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★韓国環境省“大誤算” 日産を告発も反論噴出 韓国メディア「不正ではない」
夕刊フジ 6月9日(木)16時56分配信
日産自動車の排ガス規制逃れを指摘し、ソウル中央地検に刑事告発した韓国環境省が思わぬ
“逆風”にさらされている。同国内で当局の見解を疑問視する声が続出しているのだ。
背景には不正の根拠が不透明なことや、殺人加湿器事件などで環境行政の不手際が露呈するなど、
当局への不信感もある。現地事情に詳しい関係者は「殺人加湿器事件で当局の信用が落ちるなか、
汚名返上をねらって日産を狙い撃ちにしたとの見方もある」と指摘する。
問題視されたのは日産のディーゼル車「キャシュカイ」。韓国環境省は先月、キャシュカイに搭載された
窒素酸化物の排出量を減らす排出ガス再循環装置(EGR)が、エンジンの吸気温度が35度を
超えると停止するよう設定されており、排ガス規制を違法に免れる工作だと主張。
今月7日には、韓国日産と同社の日本人社長を大気環境保全法違反容疑でソウル中央地検に刑事告発した。
韓国で販売された824台のリコール(無料の回収・修理)と、不正を指摘した車種の在庫の販売禁止、
課徴金3億4000万ウォン(約3100万円)の支払いも命じた。
一方、日本の日産は、「法令や規則を順守し、いかなる『不正かつ意図的な設定』や違法な任意操作
デバイスも車両に搭載していないという立場を一貫して主張してきた」と不正を全面否定。同国に改めて
異議を申し立てた上で、認められなければ、不正認定の取り消しを求める行政訴訟を検討する方針を明らかにした。
韓国国内では、購入者ら8人が日産側を相手取り、購入代金の返還などを求める訴訟を起こす動きが
出ているものの、当局への冷ややかな視線も目立つ。
大手紙「中央日報」は、英当局はこうした日産のシステムを「不正とは見なさない」と紹介。
欧州ではエンジンや主要部品を損傷させる場合、排ガス関連装置を操作してもよいとされていると説明した。
地元のネットメディアは、EGR搭載のディーゼル車の多くは、一定の温度以上でEGRが停止する設定である
ことに言及している。EGRが停止する設定温度はキャシュカイが35度以上なのに対し、他の車は45~55度と
説明。当局は、日産の設定温度などを問題としているが、「35度という設定値だけで、明確な根拠なしに
日産の『意図性』を主張するのは問題がうかがえる」との関係者の見方を紹介した。
当局の発表に懐疑的な論調が相次いでいるのは、何を当局が問題としているのか、わかりにくいことがある。
「『なぜ35度が問題なのか』。気になる点は多いが、答えを知るすべはない」(地元経済紙)といった報道もあるほどだ。
韓国の車事情も微妙な影響を与えている。
現地の報道によれば、韓国では昨年末、ディーゼル車がガソリン車の割合を上回ったが、今年に入ってその
比率は再び逆転した。こうしたことから、昨年のフォルクスワーゲンの排ガス規制逃れ問題から続くスキャンダルで、
ディーゼル車の販売が低調になるのではとの懸念が拡大。自動車業界からは「環境省の自信はいきすぎだ
」「今回の環境省の主張は、いくつか理解できない部分がある」と日産に同情的な声が上がっている。
現地事情に詳しいノンフィクションライターの高月靖氏は「当局は過去、輸入車の排ガス規制逃れを見逃した上、
殺人加湿器問題を長引かせて被害者を拡大させた。そもそも不正とする根拠が分かりづらく、業界関係者の間では、
汚名返上として日産をやり玉に挙げたのではないかとの見方がある」と説明する。
この手の問題になると一斉に日本たたきが始まるのも韓国だが、高月氏は「政治と産業は意外と別で、
日本車は性能が良くブランドイメージも高い。国民も何でもかんでも反日ではなく、メディアやユーザーのなかでは
やりすぎとの空気が漂っている。当局は肩すかしを食らっているのでは」と話している。
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)