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2016.6.6 01:00
★【杉田水脈のなでしこリポート(6)】親中に傾くオーストラリア 日本企業への不可思議なデモを煽動しているのは一体誰なのでしょう?
■インペックス社をめぐり、きな臭い動きが…
前回のなでしこレポート(5)では、政権交代をせずに親日から親中に変化したオーストラリアの現状をお伝えしましたが、
今回はその続編です。
北部準州(ノーザンテリトリー、略称NT州)の前首席大臣だったテリー・ミルズ氏は、日本企業である「国際石油開発帝石」
(インペックス)の招待で訪日している最中に、クーデターを起こされ、失脚したことは前回お伝えしましたね。
今回はこのインペックス社のイクシスプロジェクト(LNG開発プロジェクト名)をめぐるきな臭い動きに関する報告です。
さる2016年3月7日の週末に、インぺックス社のイクシスプロジェクトの労働者たちが大規模なデモを行いました。
「イクシスプロジェクトの職場は危険でつらい!」と450~500人がダーウィン市内をデモ行進したと地元のマイニング
業界紙が報じましたが、これが実に不自然なのです。
なぜならオーストラリアは労働者を守る為の安全管理に厳しい国です。怪しい業者ならいざ知らず、
日本の大企業であるインペックスが安全基準をおろそかにするはずがありません。
現にインペックスは「安全第一を最優先項目として掲げ、州の健康・安全基準に即した労働条件を設定し、
起こった事故についてはすべて現地会社のサイトで報告している。これらはすべて法に準拠している」とコメントしています。
また、マイニング業界紙の記事によると、デモ参加者は「今の4―1作業ローテーション(4週間連続で働き1週間休む
豪州特有のFIFOと呼ばれる作業日程)がきつく、家族に会えないストレスも大きいので、西オーストラリア州で最近採用
されるようになった『20日勤務・10日オフ』のシステムを導入しろ」と主張しています。さらに「家族と週末過ごせる地上
での仕事を増やせ」とも求めています。
しかし、従業員は元々、FIFOという労働条件をのんで契約しているわけです。ですからインペックスがデモ参加者の
要求に応じないのも当然なのですが、地元メディアは「インペックスは聞く耳を持たない」と報道し、火に油を注ぐ結果
になってしまいました。
そうこうしているうちに4月18日の週に2回目のデモが起きました。これにはインペックス側も驚いたようです。
労働者が労働条件に不満があれば、会社に対して苦情を言ったり、愚痴をこぼすなど漏れ聞こえてくるはずです。
ところが、普段は不満も言わずに普通に働き、週末になると、のぼりや旗を掲げ、シュプレヒコールを上げながら
大通りを練り歩くというのはなんとも不自然ではありませんか。誰かが裏で扇動している可能性が十分あります。
労働者の中には、職務を全うするよりも、できるだけ長く雇用してもらいたいがために仕事を先延ばしにしている人もいます。
そのような人々は、デモの目的が「工期延長」なのですから、妥協すればさらに要求を増してくるでしょう。
それでも要求をはねつければ「日系企業は話し合いをしない」と叩かれる。まさに悪循環だと言えます。
謝罪をすればするほど謝罪の要求が高まる慰安婦問題と似た構図ではないでしょうか。
■おおらかな気風なのに日系企業だけには杓子定規に…
NT州はもともと日系企業に厳しい風土ではありません。元来イクシスプロジェクトを誘致したのは、
2001~2007年にNT州主席大臣を務めたクレア・マーチン氏(労働党)でした。ガス油田は西オーストラリア州に
位置していましたが、西オーストラリア州のレッドテープ(細かすぎる規則、煩雑な手続きなどお役人仕事による
非効率な状況)があまりにひどかったのでプロジェクトが頓挫しかかっていたのです。
そこで彼女は単身でインペックス本社に乗り込み、NT州の小さな政府だからこそできる優位な条件を提示し、
イクシスプロジェクトをダーウィンへ誘致することに成功したのです。>>2へ続く
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