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2016.5.26 05:00
★【世界を読む】「中国の夢」は駆け抜けず…中南米で路頭に迷う鉄道事業、もはや「パニック」 幻の超特急!?
中国が手がける中南米の鉄道プロジェクトが次々と頓挫している。石油価格下落で経済危機の
ベネズエラでは、建設現場が放棄された。カリブ海と太平洋を結ぶコロンビアとホンジュラスの
計画は立ち消え、メキシコの高速鉄道は落札キャンセル後に無期限延期された。南米大陸横断の
構想はブラジル政治の混乱で見通し不明だ。“米国の裏庭”を駆ける中国製超特急の夢は、
幻となりつつある。(坂本英彰)
■中国の「歴史的前進」
見捨てられ、備品や資材を略奪されたベネズエラの鉄道関連工場-。AP通信は5月中旬、
南米初の高速鉄道となるはずだったプロジェクトの現状を報じた。ベネズエラ国家鉄道局から
施工を請け負っていたのは、中国の鉄道建設大手、中国中鉄だった。
2009年夏に発表された計画は、ティナコ-アナコ間470キロで12年の完成を予定。
時速220キロの高速列車が走り、年間600万人の乗客と1000万トンの貨物を運んで
内陸部の発展を促すと伝えられた。
契約額は75億ドルで、中国が海外市場で得た当時最大の事業だった。ベネズエラにとっても
石油以外の分野での最大事業で、南米初の車両製造工場建設や7500人の雇用創出、
中国での技術研修など、両国の協力がアピールされた。中国メディアは「中国中鉄の海外進出は、
歴史的な前進を実現した」と持ち上げた。
■「経済崩壊」のシンボル
世界最大級の原油確認埋蔵量を誇り、反米左派のチャベス大統領が率いるベネズエラは当時、
中国にとり理想の友好国だった。習近平政権が掲げる中華民族の偉大な復興「中国の夢」は、
鉄道事業で地球の裏側にまで伸びる勢いだった。
工事が順調なら中国式の高速列車はすでに走っているはず。ところがその後、動向を伝える
報道はほとんどなくなった。厳しい現実に遭遇していたのだ。
ベネズエラ内陸部の小都市サラサ。コンクリート製枕木を製造する工場は放棄され、天井や壁もない
建物が無残な姿をさらす。昨年1月、最後の中国人マネジャーが去ると、現地では発電機やエアコン、
鉄製の外壁や銅線など金目のものが持ち去られたのだ。
別のセメント工場では数人の現地職員がタバコを吹かすなどし、稼働の気配はない。1年あまり前に
10を超す建物で800人が働いていた工場では牛が伸びた草をはんでいた。事業の行き詰まりは明白で、
AP通信は「社会主義的な友愛モデルは経済崩壊のシンボルとなり、両国の戦略的関係も漂流しはじめた」と伝えた。
ベネズエラでは1999年、チャベス氏が大統領に就任して以来、社会主義色の強い政策を実施。
豊富な石油資源を元手に、低所得者に住居を与えるなどのバラマキ政策を行ってきた。
しかし原油安は同国経済を直撃し、物価も高騰して公共サービスも低下。国家鉄道局は給与遅配を繰り返し、
労働組合からの突き上げを受けている。チャベス氏の後を引き継いだマドゥロ大統領に、大プロジェクトを
遂行する余裕はない。 >>2へ続く
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