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★翁長知事どう動く? 「政府は当事者能力がない」
2016年5月20日 12:00
米軍属による女性死体遺棄事件を受け、県は20日、関係機関への抗議・要請に向け県内部で検討する。
県幹部によると、翁長雄志知事が上京して外務省や防衛省、在日米大使館などに抗議することも含めて調整する。
翁長知事は19日、成田空港で記者団の質疑に答える際、3月に那覇市内で米兵による女性暴行事件が
起きたことを挙げ「四軍調整官と総領事が県庁におわびに来ていたが、あれから数カ月たち、
何ら改善されない中で今日を迎えている」と憤りの色を隠さなかった。
県庁内からも県民の安全への懸念を示す声が上がる。「こういう事件が起きると、
県民は夜の道を歩けないということになる。県内レベルの抗議では済まない」と指摘した。
県によると、翁長知事は23日に東京で沖縄振興審議会に参加し、24日に安倍晋三首相に
かりゆしウエアを贈呈する予定となっている。知事上京時に抗議・要請するか、20日に詳細を詰める。
<知事 一問一答>
翁長雄志知事と記者とのやりとりは次の通り。
―うるま市の事件で米軍属の男が逮捕された。
「訪米前から20歳の女性が行方不明になっていると大変心配をしていた。
本当に人生に夢と希望を持ちながら、胸を弾ませながらいたことを考えると、
亡くなられた報に接し大変残念、無念だ」
「この70年間、基地のある市町村長は訴えているが、政府は当事者能力がなくただ米軍に
伝えるだけで今日まで来ている。本当に憤まんやる方ない形で抗議しているが、今日まで残念ながら
聞く耳を持たなかった。今回も多くの関係者が抗議するが、今のままではいけないということに
つなげていかなければならない」
「若者の尊い命を奪う事件は実に痛ましく、本人や家族の無念さを思うと心が痛い。
県民全体がそう思っている。知事としては不退転の決意で、まずは普天間基地の問題、
米軍全体の問題も、多く国民に理解を得ながらしっかりと対応していきたい」
―ことし3月も那覇市で女性暴行事件があった。政府への考えは。
「日米安保は私も理解しているが、同じ国民の一員である沖縄に73・8%の米軍施設を置いて
おきながら、私との会話でも十二分な説明ができない状況。安全保障の中で過重な負担の中で
苦しんでいる国民に対応するようなものがないとつじつまが合わないということを強く申し上げたい」
―県としての対応は。
「今まで通りやっても改善されていないのが現状。私は昨夏にも中谷大臣にも、せめて防衛局から
各市町村に説明に行くべきでないか(と求めた)。街づくりの責任を片隅に置いて抗議している。
全体的な改善はない。段階を上げてやる方向性を考えて(抗議しなければならない)」
―(総統就任式の)台湾訪問日程に変更は。
「公式日程なのでここ(東京)から直接飛ぶ。数時間ですぐに沖縄に戻る。
その間副知事をはじめ担当者と連絡を取ってしっかり調整したい」
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