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2016.5.5 01:00
★【朝鮮大学校 60年の闇(上)】地獄の思想教育「祖国守る覚悟示せ」 容赦ない怒声、飲食も許さず 関係者が実情初めて吐露
4月16日の昼下がり。北朝鮮の主席、金日成(キムイルソン)の前日の誕生日を記念した
「日朝友好の集い」が朝鮮大学校内で盛大に開かれた。趣旨に賛同する日本人や、
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の南昇祐(ナムスンウ)副議長ら大学関係者が顔をそろえた。
朝鮮総連関係者によると、参加者らは案内係に促されるまま、キャンパス内の各施設を見学。
同大は当初、予定していなかったにもかかわらず、教室の様子を要望に応じて公開するなど、
サービス精神あふれるもてなしに終始したという。この時、参加者の一人は、室内で金日成と
総書記の金正日(キムジョンイル)親子の肖像画が高々と掲げられているのを見た。
同大が妄信する金一族崇拝教育の一端が垣間見えた瞬間だった。対外的にいくら取り繕っても、
崇拝思想が在校生の体にしっかりと刻み込まれていることがうかがえる。
同大には特別な学部が2つある。朝鮮総連幹部を輩出する政治経済学部と、日本の小学校に該当
する朝鮮初級学校の校長を養成する教育学部(3年制)だ。それぞれ金日成と金正日親子のマルスム
(お言葉)によって「特別な学部」と定められた。ただ、同大は公の場で認めたことはない。
両学部の在校生は卒業が近づくと、決まって研修旅行名目で北朝鮮へ渡航する。北朝鮮当局管理下の
訓練所に3カ月以上も籠もり、金一族を神格化した革命史や朝鮮労働党の方針をみっちりとたたき込まれる。
つまり、思想教育の総仕上げを本国で行うのだ。
■ ■ ■
そんな思想に染まっていた政経学部出身の男性が、同大の実情を初めてマスコミに吐露した。
男性は同大に教員として戻り、金一族への忠誠を誓う総連傘下の在日本朝鮮青年同盟(朝青)
朝大委員会指導員にも抜擢(ばってき)された。エリート中のエリートだった。
朝青は全在校生の加入が義務づけられ、思想チェックは熾烈(しれつ)を極めた。
同大寮の一室。指導員の男性は夕食後、ある班の在校生6人を床に座らせて仁王立ちになると、
ある新入生を名指しした。
「祖国(北朝鮮)を守る覚悟を示してみよ」
「それは…」
新入生は声を絞り出すのが精いっぱい。容赦のない怒声で畳みかける。
「敬愛する金日成首領様や金正日将軍様が送ってくださるお金で毎日、勉強できることを忘れたのか。
明日の夜までに反省文を持ってこい」
こうしたやりとりが夜まで続いても、飲食すら許されない。自己批判が足りないと何度も書き直し。
来る日も来る日も…。些細(ささい)なことをやり玉に挙げ、長期間の徹底した個人攻撃で相手を
支配下に置いてしまう-。金一族への服従を強いる忠誠心を競わせるためにほかならない。
男性は振り返る。「(同大は)思想がすべての学校だ。『緩めちゃいけない』『負けちゃいけない』
という強い思いで体を張って後輩を指導してきた」
■ ■ ■
最近になって、政経学部の在校生は北朝鮮当局の指示で4年間の授業料が全額免除されるようになった。
エリートならではの厚遇にもかかわらず、組織の幹部になるのに嫌気が差して定員の半分ほどしか
集まっていないのが実情だ。
この男性も、同大が推し進める思想教育と在校生のニーズの乖離(かいり)が大きくなって
いくことに心を痛め、心の中で葛藤が続いていた。だが最近、ある境地に達した。
「朝鮮大学校を存続させる選択肢はただ一つ。同大を支配下に置く朝鮮総連との関係を
断ち切ることだ。それには今の朝鮮総連指導部に退陣してもらうしかない」 (敬称略)
◇
朝鮮大学校は4月に創立60周年の節目を迎え、金一族を絶対視した教育が繰り返される一方、
その思想教育への反発も強まっている。秘密のベールに包まれた同大の実像に迫る。
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