16/04/23 11:51:27.70
★すべての国が地球温暖化対策を パリ協定署名式
4月23日 5時45分
すべての国が参加して地球温暖化対策を進める国際的な枠組み、「パリ協定」の署名式が
ニューヨークの国連本部で行われ、国際的な合意の署名式としてはこれまでで最も多い１７５の
国と地域が参加し、国際社会が結束して温暖化対策に取り組むことが改めて確認されました。
「パリ協定」は、去年フランスで開かれた地球温暖化対策を巡る国連の会議ＣＯＰ２１で採択された、
京都議定書に代わる国際的な枠組みで、すべての国が協力して世界全体の温室効果ガスの
排出量をできるだけ早く減少に転じさせ、今世紀後半には実質的にゼロにすることを目指しています。
署名式は２２日に国連本部の総会議場で行われ、国際的な条約や協定の署名式としては１９８２年の
国連海洋法条約の署名式を上回り、これまでで最も多い１７５の国や地域の代表が参加しました。
冒頭、国連のパン・ギムン（潘基文）事務総長が「パリの合意を行動に移そう。協定に署名する皆さんに、
よりよい世界を築く権限が委ねられる」と述べ、改めて各国の協力を求めました。
また、国連の特使を務める俳優のレオナルド・ディカプリオさんも、「２０年にわたる交渉を経て、
もはや議論をしたり調査をしたりしている段階ではない。私たちの未来は、化石燃料を扱う産業界に
左右されずに、私たち自身で決めよう」と、呼びかけました。
このあと協定の交渉をまとめたフランスのオランド大統領をはじめ、すでに国内で協定の批准の手続きを
終えた島しょ国などが署名し、続いて各国が相次いで署名しました。
パリ協定が発効するには、少なくとも５５か国が批准し、それらの国で世界全体の温室効果ガスの排出量の
５５％以上を占めることが必要で、各国が速やかに手続きを進めることが期待されています。
■問われる国際公約の目標達成
今回の署名式には、去年のＣＯＰ２１で各国が利害の対立を越えて採択した「パリ協定」を早期に発効させて、
世界全体で温暖化対策を進める気運を盛り上げる意味合いがあります。
協定に署名した国は今後、国内の手続きを経て協定を締結することになり、締結国が５５か国を超えることと、
締結国の排出量が全体の５５％以上になることがパリ協定発効の条件となっています。
世界第７位の排出国となる日本政府は今後、協定の締結に向けて国会の承認を得たい考えです。
ただ、国内でパリ協定を踏まえた温暖化対策を進めることは容易ではありません。政府は２０３０年に温室効果
ガスの排出量を２０１３年と比べて２６％削減する目標を国連に提出しているほか、２０５０年には８０％削減する
長期目標を表明しています。２０３０年までの目標達成に向けた計画案では、家庭分野や会社や学校などの
業務分野でそれぞれおよそ４０％、発電などエネルギー分野でおよそ２８％などと各分野に大幅な削減を求めて
います。しかし、家庭分野では核家族化の進展による世帯数の増加や電化製品の普及などで排出量が増加
する傾向にあるほか東日本大震災から５年がたち、省エネ意識の低下を指摘する声も出ています。
また、エネルギー分野では再生可能エネルギーを最大限導入することに加え、安全性が確認された原発を
低炭素エネルギーとして活用することが前提とされていますが、原子力規制委員会の審査や相次ぐ運転停止を
求める訴訟などで、再稼働する原発の数は見通せていません。政府は毎年、計画の進捗（しんちょく）を点検し、
３年ごとに目標や対策を見直すことにしていますが、国際公約として掲げた目標の達成に向けて対策を着実に
進められるかが問われることになります。
(以下リンク先で読んでください)
URLﾘﾝｸ(www3.nhk.or.jp)